書道専攻
中国・四国・九州地方で唯一書道教員を養成する専攻。
中国・四国・九州地方の国立大学において、高等学校芸術科書道の教員養成を目的とする専攻があるのは、唯一本学のみとなっています。この書道専攻では、主として高等学校書道の教員として必要な専門的能力を身につけることを目指しています。また、中学校国語科の教員免許状も取得し、中学校における書写教育についても、専門的能力を充実させることができます。
高等学校芸術科書道においての純粋な書芸術として、書制作及び鑑賞の方法を身につけ、合わせて今日の学校教育上での課題や要請に対し、書写・書道の学習指導の面から、あるいは生徒指導の面から、教員として様々な学校内の活動に応えられる人材の育成を目指しています。そして、学生主体で企画展示する学外展等を通して、指導力・統率力・計画力・実行力・判断力等、様々な力を身につけ、一つの方向性に偏らない、全人格的な人材の育成を目指しています。近年のめざましい情報機器の発達により、文字を書くことの価値が忘れられようとしている昨今、文字を書くことの重要性を後世に伝えてくれる担い手としても期待しています。
専攻の特色
高等学校芸術科書道〈中学校書写を含む〉の教員として、書道の実技力や鑑賞力の向上、及び書写・書道に関する幅広い知識の習得を目指します。そして、学校教育における教育指導のあり方や方法等を学習し、教員に求められる能力が獲得できるよう支援します。授業は、学習内容に合わせて、少人数によるゼミ形式や、合宿形式、学外での演習などがあります。また、本専攻では、生涯スポーツ芸術課程書美コースの学生とともに、1年間で学年展・出身地別の学外展・全学年展という三つの作品展を開催しています。人数が少ないことから、同学年及び学年を越えての学生同士の交流が盛んで、充実した4年間が送れることと思います。
カリキュラムの特色
楷・行・草・篆・隷の各書体及び仮名・篆刻・漢字仮名交じり等、高等学校芸術科書道の教員として習得しておくべき実技力や鑑賞力を養います。自分に合った書表現の追求のみでなく、高等学校芸術科書道の教科書に掲載される内容の理解や表現力・鑑賞力等を総合的に学習します。また、理論面の学習についても、書道史、書道理論等の授業で教員としての素養を広く養います。書写・書道科教育に関する指導法の学習については、まず、国語科書写と芸術科書道の違いを認識し、それぞれの授業の在り方を考察します。そして、基礎的な指導理論の学習を経て、模擬授業の経験を踏まえて教育実習に臨み、書道教員としての基礎・基本を学習します。
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主な授業科目
●書道科教育研究A・B
●中学書写教育研究A・B
●楷書法
●行・草書法
●篆・隷書法
●仮名書法
●創作研究
●漢字仮名交じり書法
●書道史Ⅰ・Ⅱ
●書論・鑑賞
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卒業後の進路
●高等学校芸術科書道教員
●中学校国語科教員
●小学校教員
●高等学校国語科教員
●公務員
●一般企業
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取得できる教員免許・資格
●高等学校教諭一種免許状(書道)
●中学校教諭一種免許状(国語)
◇また、指定された単位の取得により、下記の資格を得るための条件を満たすことができます。
●学校図書館司書教諭
●社会教育主事補
教員からのメッセージ
「書」という共通の志のもと多くのきずなに支えられ成長を遂げます。授業では、書の実技・理論を学ぶ教科専門「楷書法」「書論・鑑賞」や授業の作り方を学ぶ教科教育「書道科教育研究」「中学書写教育研究」など、確かな地力を養い、専門性を追求します。また、中学校国語免許状の履修を含み、国語教育の認識を深めた教師としての資質と力量を身に付けられるのが特色です。書写書道を軸とし「将来教壇に立ちたい」皆さんの夢を全力でサポートいたします。