
令和4年度 優秀教育実習生賞 受賞
子どもの「苦手」に寄り添い、「好き」に変える機会を作る!
中等教育教員養成課程
長谷川 亜依さん
HASEGAWA AI
実習を通して、自分の成長を実感した4年間。

一年次の体験実習では専門教科である家庭科の授業を観察しました。食生活の授業で、食品が描かれたカードを配って各班で食品群別に分けたり、衣生活の授業では衣服の購入方法についてフリマアプリを例に出したりと、教師がただ一方的に教えるのではなく、生徒が主体的に学べるような工夫を感じました。
二年次はコロナ禍のため動画視聴で先輩たちの本実習の様子を観察。さらに小グループでの模擬授業も初めて行ったのですが、指導案の書き方や導入の内容、授業で使用する言葉使いなどわからないことが多く、翌年の本実習に対しての期待が高まるのと同時に、大きな不安も感じたのを覚えています。少しでも不安を払拭しようと準備を念入りにして本実習に臨みましたが、努力の甲斐があって生徒とともに授業を作り上げる喜びを知ることができました。また、四年次ではさらにより良い授業づくりを意識した教育実習ができ、4年間を思い返すと、実習をするごとに新しい気づきがあったと感じます。その気づきが次年度の成長につながり、またさらに大きな気づきを得るということの繰り返しで、とても実りある4年間でした。
子どもたちの反応が教えてくれた「生徒観」の必要性。

教師が生徒と関わるのは授業だけではありません。朝の挨拶や休み時間、給食、掃除、帰りの会などさまざまな交流があります。日頃の学校生活で生徒と交流し、クラスや生徒の様子を具体的に把握することはとても大切です。本実習が始まるまでは教科をどう教えるかのみを考えていましたが、実際に授業を体験して生徒の発言や反応を知ることで、「生徒の名前を覚えること」を、新たな目標に加えました。その結果、授業中に挙手した生徒を名前で呼んで当てることができるようになり、生徒との関係性も深まりました。
また、母校である高校での協力校実習では、クラスによって雰囲気や反応が大きく異なることが印象的でした。全クラス共通の学習内容・同じ教材でも、いざ始めると生徒の反応やつまずくポイントはそれぞれ異なります。指導案を作成するには「教材観・生徒観・指導観」の3つを考える必要があるのですが、中でも「生徒観」の必要性を感じました。
当たり前のことですが、子どもたちは一人ひとり違います。集団として生徒を捉えるのではなく、一人ひとりを認識することが良い授業につながるということを実感として学んだ、貴重な体験でした。
苦手な気持ちを前向きに!「先生のおかげで家庭科が好きになった」

教育実習を通して一番嬉しかったのは、生徒からの「先生のおかげで家庭科が好きになった」という言葉!実は私自身、子どもの頃は家庭科が苦手分野でした。まわりの子は調理実習や裁縫を器用にこなしているのに、自分は誰よりも作業のスピードが遅くて、まったく上手くいかず落ち込みました。でも、だからこそ作業でつまずくポイントを知っていたり、苦手意識が好きに変わった瞬間を知っていたり、自分にしかできない家庭科の授業をつくることができると思います。そんな私が目指しているのは、自分の経験を活かして、子どもたちの「苦手」に寄り添う教師です。
誰しもが不得意なこと・苦手なことはありますが、教師という職業は、そんな生徒の苦手意識を減らすことや、苦手だと思う気持ちを「好き」に変えるきっかけを与えられる存在だと思います。子どもたちの可能性を最大限に伸ばすため、一人ひとりの苦手なことに、根気強く寄り添える教師でありたいです。