
令和4年度 優秀教育実習生賞 受賞
卒業後は大学院で、子どもの未来につながる研究を。
初等教育教員養成課程
大塚 舞さん
OTSUKA MAI
コロナ禍で感じた交流の大切さと「学ぶ楽しさ」の本質。

私が初めて実習に行ったのは、コロナで多少の制限があった時期。オンライン教育の在り方がより強く議論されている頃でした。そんな中、小学校1年生のクラスで私が痛感したのは、対面の大切さ。子どもたちは他者とのコミュニケーションの中で自分の発言を考え、問題を吟味しています。仮にICTを使ったオンライン授業だけだと、学力差が顕著になったり、集中できない児童が生まれたりしてしまうのではないかと感じます。どんなに時代が変わっても従来の教育方法はないがしろにしてはいけないのだと実感しました。
続く二年次の基礎実習では、観察授業が強く印象に残っています。先生の話が面白くて、授業に活気があって、見ている私も楽しい気分になったほど。「楽しい授業」というのは、単に面白いだけではなく、分からないところが分かったときの達成感や、一所懸命に考えて答えが出せたときに感じる楽しさから生まれているのだということを実感しました。プロの先生の授業には、いたる所にそういった「勉強の面白さ」の本質が散りばめられていました。
教育実習は毎日が挑戦。今まででもっとも濃厚な1ヵ月!
三年次の本実習は挑戦の連続で、これまでで一番密度の濃い1ヵ月だったと言っても過言ではありません。小学生の外国語の授業を面白くするためにゲーム性のある設定を作ったり、英語を書くハードルを下げるためにソフトを数種導入してタブレットを活用したり、海外数人からのビデオメッセージを見せたり…と、試行錯誤の日々でした。もっとも大きな出来事は、インドネシアの友人とオンラインでリアルタイムに繋がり、授業を行ったこと。本番ではクラス全員が協力して、一所懸命インドネシアの方に英語で話しかける姿や、たくさんの笑顔を見ることができました。英語を使って異文化に触れる楽しさを知ってほしいという願いを伝えることができて、本当に嬉しかったです。
また、四年次の協力校実習では母校の中学校に行き、英語の授業を10コマほど担当しました。外国語科の小学校と中学校の接続教育の大切さについては、大学の授業でも多々学んでいましたが、実際に現場でその重要さを強く実感しました。職員室でも先生方と一緒に実践に近い経験をさせて頂き、勉強になることも多く、たくさんの新しい気付きを持ち帰ることができました。
また、四年次の協力校実習では母校の中学校に行き、英語の授業を10コマほど担当しました。外国語科の小学校と中学校の接続教育の大切さについては、大学の授業でも多々学んでいましたが、実際に現場でその重要さを強く実感しました。職員室でも先生方と一緒に実践に近い経験をさせて頂き、勉強になることも多く、たくさんの新しい気付きを持ち帰ることができました。
子どもたちは可能性の原石。ともに学び続け、自分自身も成長したい。
実習先の先生方には、心から感謝しています。先生方が必死に子どもたちと向き合い、授業やその他の仕事をこなす様子を見て、自分自身も先生方にたくさん愛されて生活をしていたのだということを実感しました。先生方が「好きにやりなさい」とたくさんの挑戦をさせてくださったおかげで、大変なこともありましたが、乗り越えるごとに大きく成長することができました。先生が進化することで子どもも進化するので、子どもたちと一緒に成長していけるように、毎日小さなステップを用意して乗り越えることの大切さを学びました。子どもと一緒に学び続ける教師は本当に素晴らしいと思います。
実習を通して、自分は子どもが大好きであること、教えることが好きであることに改めて気づくことができました。この経験を活かして、卒業後は大学院に進み、研究を進めます。未来を担う子どもたちはたくさんの可能性を秘めた原石です。子どもたちが本当に幸せに生きていけるよう方向性を示していきたい、そのためにはどんな努力も厭わないという気持ちで、これからも歩んでいきたいです。