令和3年度 優秀教育実習生賞 受賞

教育現場で大切なチーム力。みんなで見守り、育てたい。

初等教育教員養成課程

YAMAMURA CHIHIRO

        

大学の仲間や特別支援学級の子どもたちと、濃密に触れ合った日々。

体験実習では、福岡県内の公立小学校で特別支援学級を担当しました。一人ひとりに合ったペースで学習や遊びを行う特別支援学級は、教師と児童との距離感がとても大切だと学びました。さまざまな学年の児童と関わり、児童によっては通常学級で授業を受ける教科もあるため、同行して板書された文字が見やすいように別のノートに大きく書いたり、教科書のどこを読んでいるか分かるようにリーディングトラッカー(1行だけ見えるようになっている読書補助具)を活用したりと、必要な支援を行いました。短い期間でも、親しみをもって接してくれる子どもたちと関わる喜びを感じることができました。
2年次の基礎実習では外国語を選択し、毎時間グループごとに模擬授業を行い、授業力を身に付けました。学習指導案の書き方や授業内容、ICTの活用等、実際に教育現場で生かすことのできる学びが多くありました。4人1組のグループで、空きコマに練習したり教具を作ったり、仲間と協力することの大切さを再確認でき、他のグループの授業の進め方を参考にする等の学び合いができたりするのも基礎実習の良さだと感じました。また観察参加では先輩の姿を見て本実習に備えるとともに、授業後に行われる協議会のイメージがもてました。

「心から児童に寄り添っているね」という校長先生の言葉が自信に。

本実習で私が大切にしたことは2つあります。1つ目は発問計画を細かく考えること。事前にあらゆる場面を想定して発問計画を作成しておくことで、一人ひとりの特徴や理解度を考えながらスムーズに授業をすることができました。2つ目は仲間と協力することです。教科等研(各教科の代表者が行う授業)を担当したので、同じ外国語チームの実習生に助けられながら自分一人ではできない授業を作り上げることができ、自信につながりました。仲間と共に実習ができることの喜びや、教科ごとに専門の先生方がついてくれる心強さを感じた充実の教育実習でした。
そして4年次には、母校の小学校で教育総合インターンシップ実習を行いました。特に印象に残っていることは、校長先生からいただいた「山村先生は心から児童と寄り添っているのがわかる」という言葉です。自分の頑張りを誰かが見てくれているということに改めて気付くことができ、私も子どもたちの小さな1歩に気付いて声を掛けることができる教師になりたいと思いました。1日の全ての授業を担当したり、査定授業で多くの先生方に見に来て頂けたりして、自分のいい所と課題点を明確にすることができました。

挑戦する心と愛情を忘れない、あたたかい教師になりたい。

4年間の実習を通して学んだことは、挑戦することの大切さです。経験したことがないことや不安なことにも自分から進んで挑戦することで、新しい学びを得たり協力してくれる仲間ができたりします。また、授業をする経験を積むことで、次の授業をする時の自信に繋がり、子どもたちと一緒に楽しみながら授業を作り上げることができると考えます。教材研究等で大変な時もありますが、子どもたちの笑顔で元気な姿を見ることは、教師という仕事の大きなやりがいだと実習を終えて感じています。
将来は、子どもたちの心に寄り添うことができる温かい教師を目指します。一歩を踏み出す勇気を与えることができ、子どもたちにとって悩みを相談しやすい存在でありたいです。そのために、愛情と熱意をもって子どもたちと関わり、誰一人取り残さないことを大事にします。また、学校という場が子どもたちにとって安心して楽しく過ごせる場所になるように、学校だけでなく家庭や地域との繋がりも大切にして、みんなで子どもたちを育てるという意識をもって指導・支援を行いたいです。
これから始まる教員生活には、大変なこともたくさんあると思いますが、どんな時も1人ではないという気持ちを忘れず、多くの感情を子どもたちや先生方と共有しながら共に成長することができる教師でありたいと思います。

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