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カリキュラム・ポリシー (教育課程編成・実施の方針)

教育学部

福岡教育大学は、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)を踏まえて、学生が主体的にかつ体系的に学修できるように、以下のとおり教育課程を編成・実施する。

1.各課程の教育課程

本学の教育課程は、ディプロマ・ポリシーに示した学士力(「幅広い視野と豊かな教養」「高い専門性」「確かな実践力」)を修得させるために、必要な授業科目を体系的に開設するものとする。教育課程の編成にあたっては、学生が「何を学び、身につけることができるのか」を明確にし、主体的にかつ体系的に学修できるようにする。

初等教育教員養成課程

初等教育教員養成課程には、5つの学位プログラム(幼児教育プログラム、小学校教育専攻プログラム、人文・社会教育プログラム、理数教育プログラム、芸術・実技プログラム)を設ける。

小学校教育専攻プログラム、人文・社会教育プログラム、理数教育プログラム、芸術・実技プログラムにおいては、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)に示した小学校教員として求められる資質・能力・技能を確実に修得できるようカリキュラムを編成すると同時に、学生が将来の実践力のある教員としての資質・能力・技能を主体的に学修できるよう、合計10 の選択領域を設ける。

人文・社会教育プログラム、理数教育プログラム、芸術・実技プログラムにおいては、「小学校教育」を主専攻(メジャー)とし、選択領域である「中等教科領域」から主体的に1つまたは複数の領域を選択し、副専攻(マイナー)として学修することとする。学生が主体的に副専攻として選択した領域の学びを深めた結果、その領域を2つ目の主専攻とすることも可能とする。
また、条件次第で「幼児教育領域」や他のプログラムの「中等教科領域」を選択し学修することも可能とする。

小学校教育専攻プログラムにおいては、「小学校教育」を主専攻(メジャー)とし、選択領域は、さらに高度な小学校教員としての資質・能力・技能を主体的に学修できることとする。また、「幼児教育領域」「中等教科領域」の選択は条件次第で学修することも可能とする。

幼児教育プログラムにおいては、「幼児教育領域」及び「小学校教育領域」を主専攻(メジャー)として学修することとする。

学生は自らの選択でダブルメジャーとすることも、シングルメジャー・シングル(ダブル)マイナー、シングルメジャーのみとすることも可能とし、学修者本位の多様な学びを保証する。
なお、いずれのプログラムの学生でも、「特別支援教育プログラム」で開講する「教育実習」以外の科目を学修できることとする。

中等教育教員養成課程

中等教育教員養成課程には、1つの学位プログラム内に 11 の専攻を設ける。
各専攻においては、ディプロマ・ポリシーに示した中等教育に関わる教員として求められる資質・能力・技能を確実に修得できるようカリキュラムを編成すると同時に、学生が将来の実践力のある教員としての資質・能力・技能を主体的に学修できるように、所属する専攻以外の教科や小学校教育、幼児教育の領域も副専攻(マイナー)として履修することも可能とする。 

特別支援教育教員養成課程

特別支援教育教員養成課程には、初等教育と中等教育の2つの学位プログラムを設け、 各プログラム内に6つの領域を設ける。

2.教育課程の編成方法

各課程の教育課程は、必修科目、選択必修科目、選択科目および自由選択科目に分類し、 これらを体系的に各学年に配当して編成するものとする。 
各課程、専攻、プログラムにおいて、養成しようとする教員としての各教科等での指導、学級経営、生徒指導を行うために必要な基礎的・基盤的な資質・能力および実践力を確実に身に付けさせるため、「教養教育科目」「教職科目」「教科指導科目」「プログラム専門科目」「教育実践力向上科目」「学士力向上科目」「自由選択科目」を配置する。

教養教育科目 社会人、教員としての知性と人間性を高め、学びの姿勢と方法を確立する科目。国際的な視野、教科横断的・異分野融合的な知を修得するとともに、情報活用力,論理的思考力・判断力,コミュニケーション力を身に付け,自律的に行動することができることを目標とする科目群。
教職科目 教育者としての素養、教員として全般的な教育活動を実践する力を身に付ける科目。
生徒指導、特別な支援が必要な子どもの指導、教育の評価・改善などをすることができることを目標とする科目群。
教科指導科目 教科等を確実に指導できる力を身につける科目群。
各教育の指導、教育内容の選択と配列、学習指導などができることを目標とする科目群。 
プログラム専門科目 プログラムの所属学生のみを対象とした主専攻の専門性を高める科目や卒業研究の準備に資する科目群。 
教育実践力向上科目 4年間をとおして、実際の学校現場で学校教育に触れ、理論と実践を往還することにより、教員として実践力を向上させる科目群。
学士力向上科目 卒業段階で教員としての総合的な力の育成を確実なものとする科目群。
自由選択科目 初等教育教員養成課程および特別支援教育教員養成課程初等教育部においては、副専攻として履修する教科領域の科目群。
中等教育教員養成課程および特別支援教育教員養成課程中等教育部においては、副専攻として履修する初等教育または主専攻とは異なる中等教育に関する教科領域の科目群。

1)1年次の教育課程における主な学修内容
  • 大学入門科目を履修し、4年間の学修で必要となる基礎的な知識・技能を身につける。
  • 教養科目を中心に履修し、幅広い視野と豊かな教養を身につける。 
  • 体験実習およびそれに必要な理論に関する科目を履修し、学校教育現場への理解を深める。
2)2年次の教育課程における主な学修目標等
  • 教員として必要な教職科目、初等教育教員養成課程および特別支援教育教員養成課程初等教育部においては全ての教科の指導科目を中心に、中等教育教員養成課程および特別支援教育教員養成課程中等教育部においては選考する教科の指導科目を中心に履修し、学校教育を担うために必要な知識、個々の子どもの客観的な理解、ICT の活用力、特別な支援が必要な幼児・児童・生徒に関する基礎的・専門的な知識などを身につける。
  • 副専攻として一つまたは複数の「選択領域」を選択し、特定の教科の本質、教育内容を理解する。
3)3年次の教育課程編成における学修目標等
  • 2年次に学修した内容をさらに深め、専門的知識・技能を高める。
  • 教育実習などを通して、実践力を高める。
 4)4年次の教育課程編成における学修目標等
  • 卒業研究を履修し、これからの時代や社会が要請する学校教育の諸課題に対して、よりよい解決に向けて取り組む。 
  • 教職実践演習を履修し、4年間の学修を振り返るとともに、理論と実践の往還を行い、実践力を一層高める。

3.教育課程の実施方法

各授業科目は、講義、演習、実験、実技、実習のいずれかにより、またはこれらを併用することで行う。
各授業科目の単位数は、1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することとする。

授業の形態 授業での学修時間(1時間あたり) 授業時間外の学修時間(1時間あたり)
講義 15時間 30時間 45時間
演習 30(又は15)時間 15(又は30)時間
実験・実技・実習 45(又は30)時間 0(又は15)時間

4.教育方法

本カリキュラム・ポリシーに基づき、各科目の授業を具体的に展開するものとし、次に掲げる取組を実施する。
  • 各科目において学生の主体的・対話的で深い学びを促すために、教育方法の改善に関するFD活動を実施する。
  • 基礎的理論・方法を修得する科目と実践的な内容を修得する科目を相互補完的に履修することで理論と実践を往還させる。

5.教育評価

成績評価は、「成績評価ガイドライン」による全学統一の成績評価基準に基づき、シラバスシステムに記載した成績評価の方法により総合判定し、「秀・優・良・可・不可」の5段階のグレードで表す。ただし5段階での評価が難しい授業科目については、「合格・不合格」であらわす。ディプロマ・ポリシーにしたがい、学生には「良」以上の取得を目指させる。
また、成績評価のための産物を提出しなかった場合には「未受験」、法令により規定されている必要な学修時間を確保しなかった場合には、「無資格」とする。
成績評価にあたっては、学修成果に係る評価指標として、各科目において「ルーブリック」を作成し、学生が学修する内容と学生が到達するレベルをマトリックス形式で明示することとし、学生の主体的な学びを支援する。

グレード 評語及び成績評価の基準 GP 評価点数
授業で身につけるべき資質能力を大きく越えて、優秀である。 4 90 –100点
授業で身につけるべき資質能力を越えて、優秀である。 3 80 – 89点
授業で身につけるべき資質能力を身につけている。 2 70 – 79点
授業で身につけるべき資質能力を最低限身につけている。 1 60 – 69点
不可 授業で身につけるべき資質能力が身についていない。 0 0 – 59点

成績評価は、適切な評価基準を定め、講義、演習、実験、実習、実技等の授業形態に応じて、筆記試験定期試験、レポート、発表、討論、実技試験等やそれらを複合した方法により行うこととする。適切な評価基準と評価方法により、学修の成果を厳格に評価する。また、評価の方法をシラバスに明示し、学生の主体的な学びを支援する。
これらの取組によりディプロマ・ポリシーに準じた科目ごとの教育目標を達成したか否かの的確な評価が実現され、その累積により最終的に学士力の修得が保証される。 

大学院教育学研究科

福岡教育大学は、学位授与の方針を実行・達成するために、各専攻で以下の方針で教育課程を編成・実施する。

教育科学専攻

○教科等の専門的な知識・技能と効果的な指導法に関する研究を行うための理論的・専門的な知識・技能を身に付けられるよう教育課程を編成・実施する。
○学校教育に関わる者として共通的に備えておくべき、教育実践の基盤として必要な教職理論を理解し、教育実践を構想・展開するための知識・技能、指導法を身に付けられるよう教育課程を編成・実施する。
○学校現場をフィールドとして、実際の授業や他の教育活動を直接、観察し、また、実際に指導する経験により、そこから教育課程、授業等の組み立て方を省察し、説明・論述する力を身に付けられるよう教育課程を編成・実施する。
○国際的な視野の拡大、他国の教育事情の理解・比較の機会の確保に留意して教育課程を編成・実施する。
○学校教育での課題解決等に向けての研究テーマの設定、先行研究の調査、研究計画の立案をはじめとした研究を遂行し、研究成果を論文としてとりまとめて発表する力を身に付けられるよう教育課程を編成・実施する。

教職実践専攻

○それぞれのプログラムにおいて、若年教員層のリーダー、教科指導のリーダー、学校適応支援のリーダー、特別支援教育推進のリーダー、または、学校運営のリーダーとなる人材の育成を目指し、専門的な知識・技能や学校現場の課題に対応できる実践的指導力を向上させ、教員としての強靱な精神を涵養する教育課程を編成・実施する。
○学部卒等院生(教職系・教科系)、現職教員院生(教職系・教科系)の計4つのタイプの院生を、今日的な教育課題に向かい課題解決力を磨く学修者ととらえ、異なるキャリアや体験を活かし主体的・協働的に教科実践力・教職実践力を高めて行くことができるように教育課程を編成・実施する。
○教職の専門性を幅広く確実に習得するため、研究者教員と実務家教員の協働体制のもと、事例研究の方法やワークショップの指導方法を重点的に身につけるとともに、講義・演習、実習、課題演習といった科目間の関連性が確保された階層的で体系的な教育課程を編成・実施する。
○高度専門職業人としての教員に求められる資質・能力を育成するために、講義・演習、実習、課題演習科目等を通じて、優れた教育実践を分析・検討して理論化したり、理論的な背景に基づいた構想を実践レベルに具体化したりするなど『理論と実践の往還』を重視した教育課程を編成・実施する。
○全開講科目において、本学の理念・目的に沿い、高度専門職業人としての教員を養成するための一般・到達目標並びに成績評価の判断基準・方法を定め、教員間で共有し、適正な評価を行う。
○課題演習では、教育実践における諸課題の解決を目指し、各自が設定したテーマについて主体的かつ継続的に学修した成果を総括的に評価する。

お問い合わせ先

教育学部について

教育支援課 教務企画室

TEL:0940-35-1483
E-mail:kyoumu-1★fukuoka-edu.ac.jp
※★は@に置き換えてください。

大学院について

教育支援課 学部・大学院担当

TEL:0940-35-1411
E-mail:kyisocho★fukuoka-edu.ac.jp
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