No.  2005,11,3.発行   編集:吉田優子(H12年度生:イギリス特派員)

イギリスボランティア研修レポート No.28


11/2受信 ベルギー」

 今回は、週末にベルギーに行ってきました。本当にヨーロッパは1泊で簡単に旅行に行けるので素晴らしいなと思います。飛行機と電車、どちらで行くか悩みましたが、値段がほとんど変わらなかったので、電車を選びました。飛行機だと、2時間前にチェックインする必要があること、空港までの交通費がかかること…など考えると、時間的にも、料金も電車のほうがいいからです。
 今回は、正確には2泊しましたが、金曜の夜7時にロンドンを出る電車に乗り、ベルギーに着いたのが11時(1時間時差があります)でした。本当は2時間しかかからないのですが、少し遅れて到着しました。(こちらでは、普通です。)ロンドンからの電車「ユーロスター」は、ベルギーの首都、ブリュッセルに到着します。そこで、友達に会い、そのまま中心地のパブへ。ロンドンと違って治安がいいので、遅くまで営業しているお店が多くて、びっくりしました。観光客もたくさん歩いていて、アジア系の方が多いことにも驚きました!結局、この日は、泊まる予定だったユースホステルに最終のチェックイン時間、深夜2時ギリギリにたどり着き、すぐに寝ました。
 土曜日、朝から張り切って観光に出かけました。まずは、朝7時から開いている「サン ミッシェル大聖堂」へ。300年かけて作られただけあって、大きく優雅な建物でした。そこから、この旅のメインともいえる「小便小僧」を見に行きました(写真)。本物と聞き、なぜか大きいのだろうと予想していたのですが、私の小学校にあったものと同じ大きさで、小さいな…と思いましたが、本物でした。毎日、世界各国から送られた洋服を着ているのですが、この日着ていた服がどこから送られたものなのか、わかりませんでした。写真で見たのですが、日本からは「桃太郎」や、「金太郎」、「鎧かぶと」などの衣装が送られていて、それを見たかったなと思いました。この像から近いところに、市庁舎などが建っている「グラン プラス」という広場があります。とにかく、歴史を感じる素晴らしい建物に囲まれた広場で、ブリュッセルの中で1番好きな場所になりました。その建物の1つが「王の家」ですが、実際に王が暮らしたわけではないそうです。博物館になっていて、古文書などを見ることができます。ここの3階で、世界各国から小便小僧に送られた衣装が300点ほど見れると聞き、楽しみにして訪れたのですが…改装中でその部屋だけが閉鎖されていて、見ることができませんでした。とても、悲しかったです。その丁度向かいに、「セルクラエスの像」というのがあります。詳しいことはわかりませんが、歴史上何かをした方で、最終的には処刑されたようですが、その人が幸運をもたらしたとされています。で、この像の右腕に触れると幸運になるとか…像の前には常に人だかりができていて、みんな右腕といわず、像にしっかり触れていました。特に右腕は、色がはげていて、たくさんの人が触れたことを物語っていました。
 この周辺に、お土産屋さんも集まっているのですが。ベルギーといえば、「チョコレート」です。そして、このチョコレート、ほとんどの店で試食ができます!!ロンドンには、試食というシステムがほとんどないので、大喜びでたくさん食べました!!そしてもう一つ、日本でも有名な「ベルギーワッフル」。ワッフルだけでも十分甘いのですが、それにフルーツをのせ、クリームもたっぷりかけて、売られています(写真)。これも本当においしかったです。
 おなかがすっかり満足したところで、王立美術館へ。ここに向かう途中もずっと、古い建物と緑の多いきれいな街並みを楽しむことができます。長崎県にある「ハウステンボス」に行ったことのある方は、あれにそっくりな街並みだと思ってもらっていいと思います。あれは、オランダのコピーだと思いますが、お隣の国なので、街の雰囲気は同じです(といっても、私はオランダに行ったことはありませんが)。ブリュッセルは、首都ですが、街自体はとても小さく、歩いて見て回るのに調度いい大きさです。この日、1日観光しましたが、1度も乗り物を使いませんでした。ということで、王立美術館へ。ベルギー出身の「マグリット」の作品はもちろん、私の大好きなダリや、ピカソの作品、近代美術の作品も豊富で、とても満足でした。
 今回の旅は、芸術いっぱい、グルメいっぱいで…街角で売られていた「エスカルゴ」にも挑戦しました!貝を食べているような感覚でおいしかったです。また、「ムール貝」が有名なので、それを使った「パエリア」を夕食に食べました。と同時にドイツに並ぶビールの本場ということで、前日に続きビールも楽しみました。面白いのは、普通のビールはもちろん、様々なフルーツを使ったビールがあり、私は「グレープフルーツ」のビールを試しましたが、甘くて飲みやすかったです。とにかく、何を食べてもおいしくて、幸せな1日でした。最後に、「小便小僧(マネケン ピス)」の女の子版、「ジャンネケ ピス」を見に行きました。これは、「男の子の像しかないのはおかしい」と、あとでブルッセル出身の芸術家が作ったらしいのですが、細い路地にあり、今は檻の中で鍵もかけられていました。路地自体、すごく入り組んだところにあって、探し出すのは大変です。しかも、小僧と違って…可愛げがないというか、ちょっとリアルだなと思いました。興味のある方はぜひ、探し出してください。
 
 もっと、細かくじっくり観光すれば、狭いとはいえブリュッセルの見所はまだまだあるのでしょうが、ベルギーに2日しかいられなかったので、翌日は「水の都」、「天井のない美術館」と、とにかくベルギーで最も美しいと評判な「ブルージュ」に行くことにしました。ブリュッセルから電車で約1時間、片道5ユーロです。駅から、中心地に向かう途中、気になった教会に立ち寄ったりしました。小さな教会でも、ステンドグラスが素敵だったり、今までたくさん教会を見てきましたが、飽きることがないなと思います。中心地の広場(写真)は、ブリュッセルによく似ていますが、その広場に建つ、「鐘楼」は5ユーロ払うと366段の階段を登って上まで行くことができます。お天気がいまいちでしたが、それでもブルージュの街全体を見渡すことができました。また、47個の鐘が動く様子も見ることができました。
 この街は、卵形の運河で囲まれていて、街と外部を結ぶ橋がたくさんかかっています(写真)。この運河をボートに乗って回るツアーが5.7ユーロで、約45分です。もちろんガイドつきですが、ベルギーの公用語である「フランス語」と「英語」を交互に話してくれるので、たまに聞きもらすことがあります。とにかく、運河を回ることで、この街をグルリと見れるので、とてもよかったです。
 欲張りな私たちはここから更に電車(11.90ユーロ)で1時間強かけて、「アントワープ」に向かいました。画家ルーベンスのゆかりの地、世界のダイアモンドのほとんどが作られている街、そしてあの「フランダースの犬」のネロが死んだ教会のある街です。そう聞いて、日本人の私が行かないわけには、いきません。街全体の雰囲気としては、ブリュッセル、ブルージュほど歴史的ではなく、駅から「ノートルダム大寺院」に向かう道は、ショッピング街になっていますが、大寺院周辺は、歴史を感じる空間でした。この寺院には、ルーベンスの絵画が残られていて、ネロが死ぬときに見たあの絵も、もちろんありました。アニメで見ていたあの話と、現実がこのような形で結びついて、少し不思議な気分になりました。最後に、ルーベンスの家に行きました。ルーベンスが5年かけて建てた家で、今は美術館になっているのですが、展示されている絵はもちろん、家の彫刻や作りも素晴らしかったです。私が最も気に入ったのは、キャビネットで、購入後にルーベンスが絵を描いたというものです。とても細かい、繊細な絵が描かれていて、写真を撮れなかったのが残念でした。
 こうして、2日間のベルギーの旅は終りました。小さな国ですが、見所は多いですし、ロンドンから1泊2日で行くことが可能なので、お勧めです。できたら、2泊3日がいいかもしれません。最後に、アントワープから、ユーロスターの出るブリュッセルまで電車で戻ったのですが、ここではユーロスターのチケットを使うことができます。チケットがどこを経由してもかまわないという仕組みになっているためで、そういう点でも、ベルギーまでは飛行機より、電車で行くほうがいいかもしれません。