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2005,9,27.発行 編集:吉田優子(H12年度生:イギリス特派員)
イギリスボランティア研修レポート No.24
9/23受信 「ボランティアの実態」
今回、友達の働く施設に立ち寄り、施設の外観だけですが見ることができました。敷地内に、グループホームのような家がたくさん建っていて、一番端に、作業所があります。この施設に暮らす方は、皆、肢体不自由の方で、他の障害を併せ持っている方も多いということでした。その作業所に近い家から順に、障害の重度な方が暮らしているそうです。一番離れた家に住んでいる方は、特にサポートを必要としない方も多いそうで、200人近く住んでいることもあり、障害のレベルも、必要な支援も本当に様々なようでした。 一日の流れは、学校のようにしっかり決められていて、いろいろな作業があり、私の友達はそれをサポートするのが仕事ということでした。作業の内容は、絵を書いたり、ポットリー(陶芸)をしたり、音楽活動をしたりと、内容としては、日本でよく見かけるものと変わりないようでした。
今ここで、私の友達が二人ボランティアをしているのですが、スタッフからの提案で、何か新しい作業を立ち上げないかといわれ…日本の文化を伝えようと、書道をしたそうです。まずは、日本語や書道について簡単に説明し、実際に筆を持って文字を書いたそうですが、みんな初めての体験をとても楽しんだようでした。もちろん、筆を握ること自体、難しい方もいますが、それぞれにあったサポートをして、この新しい取り組みは大成功だったようです。でも、コスト面に問題があるため、この先ずっと続けていくことは難しいそうです。こんな形で、自分で海外に行くことが難しい方にも日本のことを伝えられるので、この取り組みは素敵だなと思うだけに残念です。が、友達は次のプランを真剣に考えているところです。今、一番いいと思っているのは…日本のSweet!!餡子を使ったお菓子作りということでしたが、これもコストに問題が生じるのでは?と言うのが私の意見です。
ここは、大きな施設なので、私の友達はパーソナルケアや、薬に関与することは一切なく、利用者の方が作業をより楽しめるように、サポートするというのがすべてということでした。
その一方で、個人宅に派遣されている人がいます。基本的に個人宅に派遣されている人は、その家に住み込みで働いています。ここで、二人のボランティアの様子を紹介したいと思います。
Aさんは、認知症の女性のお宅に住み込んで、彼女の生活をサポートしています。彼女は、認知症以外に特に障害があるわけではないのですが、現在はかなり進行していて、日常生活を送るうえで常に誰かのサポートが必要なようです。Aさんは、この方の家に、この方の娘さんと、その旦那さんと暮らしていて、娘さんと二人でサポート体制を作っています。サポートする内容としては、私の仕事内容に近く、お風呂などのパーソナルケアから、食事、病院や美容院などの予約を彼女に伝えたり…これは前日から何度も伝えていても、彼女の記憶に残っていないため、直前に行くことを拒否したりと、サポートが難しいそうです。が、毎日の流れとしては、公園に行ってのんびり話をしたり、マーケットに買い物に行ったりと、クライアントの生活のペースがゆっくりなのでそれに合わせて、ゆっくりと会話を楽しんだりするのが1番の仕事ということで、Aさんは彼女との関係をとても楽しんでいます。個人宅派遣で、一番の問題は、仕事とプライベートの境目がなくなるということです。4時に仕事が終った、と言っても隣の自分の部屋に帰るだけで、同じ家の中に暮らしているので、呼ばれればその後も一緒に過ごす、休みの日も出かけてなかったら、一緒に過ごすので、結局休みになっていないと言うことが多いようです。クライアントやその家族との関係がうまくいっていれば、このような生活もそれなりに楽しく、Aさんは気にしていないようでしたが、一人の時間を作れないのがたまにつらいようです。また、Aさんが言っていたのは、私たちのようにフラットメイトがいないのが、寂しいと言うことでした。クライアントとその家族がいるとはいえ、同世代で同じボランティアという立場のフラットメイトと暮らすのとは、やはり違っているので、話し相手が欲しいと言っていました。
もう一人の友達、Bさんも個人宅に派遣されていますが、彼女のクライアントは「小人症」で、世界でもギネスブックに載っている人の次に小さいそうです。Bさんは彼女と、その両親の家に住み込んで、彼女の生活をサポートしています。彼女自身、最近就職したそうで、彼女が仕事に行っている間は、Bさんは暇を持て余すこともあるようですが、もし、人にぶつかって転んでも一人で起き上がれないらしく、外出するときなど、常にサポートが必要だそうです。でも、だからと言って外出しないと言うわけではなく、週末などはクラブに踊りに行ったりと、とても行動力のある女性のようです。私も彼女に会ったのですが、とても明るくて、面白い人でした。Bさんと年が一つしか違わないこともあり、友達か姉妹のように仲がよく、いい関係を築いていました。が、Aさん同様、週末も一緒に遊びに出かけるため、まったく個人的な休みはないと言うことでした。さらに、Aさんは派遣先がロンドン内で、ほかのボランティア仲間に会うことも容易いのですが、Bさんの派遣先は少々田舎で、一番近くにいるほかのボランティアに会うのに電車で1時間半かかるそうで…それが一番の問題のようです。
このように、同じボランティアでも、派遣されたプロジェクトやお宅によって、仕事内容はもちろん、抱える問題も、雰囲気もまったく違うと言うのが実態です。でも、私の周りの子はみんな、それぞれの状況をとにかく楽しんでいます。それが一番大切なことかなと思います。また、ほかのボランティアの様子も伝えたいと思います。