No. 2008,5,31.発行   編集:吉田優子(H12年度生:ドイツ駐在員)
                   
 ドイツ滞在レポート No.35

「エジプト旅行記 その3〜ギザ〜」
 エジプトと言えば、ピラミッド。あの有名な3大ピラミッドは、カイロから、西に13キロ行った、ギザというところにあります。大都市から、たった、13キロしか離れていないところに、教科書に載っているあの文明の遺跡があるというのは、何とも不思議なものです。
 ギザまでの、一番簡単な行き方は、タクシーか、観光のツアーに参加することですが、私たちは、カイロの中心から地下鉄に乗り、ピラミッド最寄のギザ駅まで行きました。駅の横を通る大通りで、「ピラミッド」と叫んでマイクロバスを止め、さらに、ピラミッドの近くまで行きました。が、この時点で7時45分。どうしても、8時までにピラミッドの門のところに行きたかった私たちは、ここでやむ終えず、タクシーをつかまえ、残り数百メートルをタクシーで移動しました。8時までに着きたかった理由は、最も有名なクフ王のピラミッド内部を見学するため。そのほかのピラミッドは制限もなく、料金を払えば、内部を見学できますが、クフ王のピラミッドは、午前中150人、午後150人と、決まっています。最後にタクシーに乗ったので、7時50分、ピラミッドエリア下の門に到着しました。すでに、15人くらいの人が待っていて、それとは別に、観光ツアーのマイクロバス、大型バスが並んでいました。7時55分、門番が「いいよ」と徒歩の人用の門だけを開けてくれます。この5分がチャンス!!まず、坂を上って、右にあるピラミッドエリアの入場券を購入(50ポンド、学生半額)。エリアに入ったら、ピラミッドに向かって進み、左にあるチケット売り場へ。ここで、クフ王のピラミッド内に入るチケットを買えます(100ポンド、学生半額)。その頃には、門のところで待っていたバスも上がってきて、ぞろぞろと人が降りてきます。チケットを手に入れたので、振り返ってあらためて、じっくり、偉大なピラミッドを眺めました(写真1)。大きな石を積み上げて作られた、大きな四角垂ですが、4500年ほどの歴史と、そこに込められた思いを考えると、立ち尽くしてしまいます。

写真1 クフ王のピラミッド 写真2 ピラミッドの入り口


 ひとしきり眺めたら、階段状になっている石を登って、ピラミッドの入り口へ(写真2)。ここで、カメラを預け、中に入ります。中は、見学しやすいように、板を打ちつけ、階段のようにしてありますが、天井がとても低いので、腰をかがめ、進みます。その細い通路を、上に上に進むと、突然、ぽっかり部屋が現れます。棺のなかも空で、何を見るでもありませんが、一体どのように計画したら、これだけ見事な四角垂の中に、この部屋を作ることができたのか、考えてしまいます。また、壁に小さく開いた穴は、換気口として、元々あったそうで、さらに驚きです。しばらく、神秘的な気持ちで、部屋を見渡し、また、細い通路を通って、外へ。
 クフ王のピラミッドの前にいると、残りの二つのピラミッドは見えませんが、裏に回ると、つぎのピラミッド、カフラー王のピラミッドが見えてきます(写真3)。クフ王のピラミッドとは、表面もなんとなく、違っていて、内部も少々広く、見学しやすいです(25ポンド)。
 3大ピラミッドの一番奥は、メンカウラー王のピラミッド(写真4)。これは、他の2つに比べると、小さく、でも、私はこれが、一番美しいように感じました。こちらは、内部までは見学しませんでした。

写真3 カフラー王のピラミッド 写真4 メンカウラー王のピラミッド


 その後ろには、3つの王妃のピラミッドが並んでいて、さらに奥は、見渡す限りの砂漠です。砂漠のちょっと、小高くなったところから、3大ピラミッドが見渡せるので、観光バスだと、そこまでバスで行くようです(写真5)。私たちは、歩いていきました。距離はありませんが、歩きなれない砂の上で、街中より、少し気温も高いので、水分補給しながら、ゆっくり進みました。丘からは確かに、3つのピラミッドがきれいに見えます(写真6)。3つのピラミッドは、計算されたかのように、見事に一直線に並んでいるので、ここに来るまで、このように3つのピラミッドを見ることはできません。ここには、お土産屋も出ていますが、もちろん、観光客価格です。また、「写真を撮ってあげましょうか?」と聞いてくる人がいますが、撮ってもらうとお金を要求されるので、写真を撮りたいときは、他の観光客に頼むことをお勧めします。その他、近くにいるラクダや、ラクダひきを写真に撮ると、お金を要求されることもあります。本当は払う必要のないお金です。はっきり断るのが、一番だと思います。

写真5 3つのピラミッドがきれいに見える丘へ 写真6 丘からは3つのピラミッドがきれいに見える


 ラクダひきもたくさん控えていて、「安いよ」と誘ってきます。が、要注意。「50ポンド。」と言われ、記念だしと思って、飛び乗ると、「一人50、二人で100」と言われることも。乗る前に、一人いくらで、時間はどのくらい、もしくは、どこまでと言うことを、はっきりさせましょう。私たちも始めは2人100ポンドと言われましたが、結局、この丘から、スフィンクスの近くまで、2人で30ポンドになりました。粘れば、いくらでも安くなるので、簡単に首を縦に振らないことが大切です(写真7)。ラクダは、決して乗り心地の良い乗り物ではないですが、壮大な砂漠を、ラクダに揺られて進むのは、気分がいいです。でも、ラクダは寂しがりな動物なので、途中、仲間の姿が見えない方向に進むことを怖がったりして、時間もかかります。その度、ラクダひきが、ラクダに話しかけ説得するように、手綱を引きます。その姿は、友達のようで、ほのぼのとしています。
 ここで、このエリア最後の目玉、スフィンクスへ(写真8)。こちらも、偉大で本当にため息の連続です。残念ながら、なぞなぞは出してくれませんでしたが、本当に見る価値のあるものだと思います。

写真7 値段の交渉中 写真8 このエリア最後の目玉、スフィンクスへ


 ここでも、一つ、ショックで考えさせられたことがあります。スフィンクスもピラミッドエリアの中にあるのですが、スフィンクスのすぐ横は、柵になっていて、一般市民もそこまで来ることができます。そして、その柵の隙間から、お土産を売ろうと必死な人の姿を見かけます。それだけではなく、子どもたちは、柵を乗り越え、エリア内に入ってきて、必死でお土産を売ろうと話しかけてきます。なぜか、このような時、彼らは必ず「1ドル、1ユーロ」とアメリカドルか、ユーロを欲しがります。「1ユーロ」と聞くと、安く感じますが、8エジプトポンド、ここの物価ではとても高く、実際売っているものは、そんなに高価な品ではありません。そして、見張りの子が、警察や、警備員の姿を見かけると何か叫び、みんな蜘蛛の子を散らすように、柵を越えて、戻っていきます(写真9)。

写真9 
 お土産を売ろうと必死な子どもたち


私たちがギザを訪れたのは、月曜日。普通に学校があっているはずの午前中です。こんなにたくさんの子どもたちが、こうして物を売り歩かなければいけない現実があるのだなと思いました。偉大な世界遺産も彼らの目には、全く違う形で映っているのだと思います。きっと、そこに立っているものが、ピラミッドでも、ただのビルでも、人が集まれば、彼らには何の違いもないのかもしれません。そんなことを、考えると本当に悲しい気持ちになりました。
 こうして、じっくり、三大ピラミッドを堪能しても、まだ、11時前だったので、ここから、さらにサッカーラへ行きました。
その様子は、次回紹介します。