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2008,5,29.発行 編集:吉田優子(H12年度生:ドイツ駐在員)
ドイツ滞在レポート No.33
「エジプト旅行記 その1〜カイロ1〜」
ご存知の方もいると思いますが、私の主人は、中・高校生の頃、お父さんの仕事の都合で、6年間、エジプトの首都、カイロに住んでいました。
今回は、彼の第二の故郷とも言える、エジプトに、9日間行ってきました。
その様子を何度かにわけて、レポートしたいと思います。
私たちがエジプトを旅行した5月中旬(10〜18日)のこの時期、日中の気温は30度くらい、でも、夜は少々冷えるので、長袖の上着も一枚は必要といった気候でした。
ミュンヘンから、普通ならカイロ直行便で飛んでも、そんなに高くないのですが、私たちが旅行したのは、ちょうど、ドイツの休暇中だったので、安い飛行機が取れず、パリ経由で、一人400ユーロと、ちょっと、高かったです。朝、ミュンヘンを出て、カイロに着いたのは、飛行機の遅れもあって、夜でした。
空港に着いたら、まずは、ビザを購入します。(日本からの旅行の場合は、日本で事前にビザを取っておくこともできます。)ビザは、入国審査窓口の脇にある「両替所」で買うことができます。特に、表示されていないので、どこかなと思いますが、両替所で「ビザが欲しい」と言えば、発行してくれます。最短3ヶ月のもので、一人12.5ユーロでした。シールになっているので、自分でパスポートに貼り付けます。(1ユーロ:8エジプトポンド)
この日は、そのまま、知人の家に行き、次の日からの観光に備えました。
観光を始める前に、いくつか、必要な知識を紹介したいと思います。
まずは、水を購入することを忘れずに!!エジプト旅行では、必ずおなかを壊すと言えますが、注意していれば、病気にならずにすむことも。まず、一番危険なのが、水です。そして、暑いこの国で欠かせないのが、水分補給。カイロの水は、水道水もプールのような匂いがします。料理にも、基本的にはミネラルウォーターを使っています。が、要注意なのは、出されたスプーンなど。こちらは、水道水で洗ってあることが多いので、使う前にティッシュでしっかり、拭いたほうが安全です。お茶など、沸かしてあるものは基本的に安全なようですが、冷たい飲み物も、それ自体はミネラルウォーターでできていても、一緒に入っている氷が水道水でできていることがあるので、氷なしを頼むのも手です。その他、高級なホテル、レストランは別ですが、小さなレストランで出されたサラダは、水道水で洗ってあることが多いので、食べない!!これだけで、ずいぶん予防になるそうです。気になる方は、歯磨きの後のうがいも、ミネラルウォーターを使うようです。
その他、カイロに25年住んでいるドイツ人のアドバイスで、「路上に出ている店の、揚げ物は食べない。」、ずっと、油を足しながら商売しているので、かなり古く、危険な場合が多いそうです。
もちろん、地元の人は、なんでも食べるし、駅にある溜めてある水をコップですくって飲んだりしています。育った環境が違えば、免疫も違うんだなと驚きます。
ちなみに、このミネラルウォーターですが、普通、1.5ポンド(エジプトポンド)。でも、観光客だと、2〜3ポンドします。ピラミッドのような観光地では、5ポンドです。こちらとしては、ぼられた感じですが、エジプトの人からするとそうでもありません。イスラム教には「バクシーシ」(喜捨)という考え方があり、お金を持っている観光客からたくさんのお金を取ることを悪いとは考えていません。そのような意味合いから、現地の人より少々高いお金を払うことは覚悟しておかなければなりません。それでも、非常識な金額を言ってくる人もいるので、その場合はしっかり、意見を言って交渉し、まけてもらいましょう。エジプトの人も、日本人は「ノー」を言わないと思っていて、いくらでも高い金額を言ってきます。その他、道端で、子どもがよってきて、口元に手を当て、「バクシーシ」と繰り返すことが多々あります。本当に貧しく、その日のご飯のためにお金を必要としている子もいるでしょうが、良かれと思って、持っている食べ物をあげると、投げ捨てられることもあるようで、どのような対応が適切なのか、難しいところです。
話が飛んでしまいますが、今回、このように、貧しい子どもたちもたくさん目にしました。『貧しさ』、『豊かさ』について、色々と考えさせられる旅にもなりました。
| 写真1 カイロの街 | 写真2 カイロの街 |
カイロは首都で、確かに高層ビルも建っていますが、一般市民の住宅を見ると、中には、今にも倒れそうなものもたくさんあります(写真1,2)。また、掃除もされていなくて、ゴミ溜めのようになっている場所などをたくさん見かけます(写真3)。写真4の様子は、カイロの一番大きな駅ですが、毎日、清掃員を見かけるにも関わらず、凄いゴミです。それとは別に、たくさんの人が、線路沿いを歩き、ホームに上がってくる様子も、一体どこから歩いてきたのか、不思議になります。
| 写真3 きれいとは言えない街並み | 写真4 カイロで一番大きな駅 |
国が違えば、文化も価値観も違いますが、「清潔」ということに関しても、私たちとはかなり、意識が違うようです。きれいなパン屋さんもありますが、路上でパンを売っていることも多く、そのパンは、むき出しのまま、自転車で街中を運ばれています(写真5)。地面に落ちても、さっと拾ってそのまま売られます。エジプトに行って、最初に感じたことは、空気が汚いと言うこと。その中をむき出しのパンが走っているのは、凄いことだと思います。
空気が汚い理由は、風に砂漠の砂が混じっていると言うこともありますが、交通量の多さからくる排気ガスが原因だと思います。今まで、色々な国に行きましたが、初めて、「この国では、運転できない」と思いました。国中でF1のレースのでもやっているのかと思うほど、みんな猛スピードで走り、しかも、車線なんて見ていません。走っている車が車線を作り、間に割り込めば、車線が増えるという状態です。クラクションは鳴らして当たり前なので、3秒に1度の割合で、絶えず鳴り響いていて、とにかくうるさいです。ここで、さらに驚くのは歩行者で、その脇を平気で歩き、(なぜか、歩道ではなく、車道を歩きます)横断したい場所で、器用に間を縫って横断します。基本的に、大きな通りの大きな交差点以外には、信号もなく、必要な場所には警察がたって、手信号で制御しています。
| 写真5 パン屋の移動販売 | 写真6 行き先表示のないバスが多い |
このような、交通事情なので、レンタカーはお勧めできません。地下鉄も中心地は走っていますが、それ以外は、バスか、タクシー。バスも行き先を表示していないものが多く、路上で自分の行きたい場所をバスに向かって叫びます。行き先が同じなら、運転手がバスを停めるので(写真6)、乗るという具合で、駅などの大きな場所を除いて、バス停はありません。いつでも停まって、乗り降りするので、ドアは開いたまま、降りたい場所で「ここ!!停めて」と運転手に言えば、降りられます。このシステムも観光客には難しいかなと思います。
そうなると、一番確実なのは、タクシーです。タクシーを捕まえたら、まず、行きたい場所を言い、値段を交渉してから乗ることをお勧めします。相場がわからないときは、2,3台停めて、値段を聞いてみるのもいいかもしれません。また、行き先が同じでも、時間帯によって、高くなったり、安くなったりもします。負けてもらうには、下手でもアラビア語をしゃべると言うものいいようで、「アラビア語が上手だからいいよ。」と言われることも多いです。タクシーも、エアコンの付いているものもありますが、そのために高いこともあります。日本ではもう見ないような古い型の車も多く、取っ手が壊れていて窓が開かない、ゴミが凄い、シートが破れて綿が出ているなど、気にすれば、切りがありませんが、整備はされているようで、安全に走っています。
| 写真7 ロバの荷車 |
その他、地元の人の移動手段は、馬やロバ(写真7)。カイロの中でも、たくさん見かけますし、もう少し田舎に行くと、ヤギを飼っている人をたくさん見ます。街中の路地で、馬がえさを食べ、休憩しているのを見て、本当に不思議な気持ちになりました。うまく、表現できませんが、首都カイロで、馬に荷物を乗せ、えさをあげながら、携帯電話で電話しているというのは、私には、とてもおかしな組み合わせに思えました。
最後に、イスラム教の国を始めて、旅行した私に驚きだったのが、一日5回行われる礼拝です。朝1回目は、5時前に始まり、寺院の外に取り付けられたスピーカーから中の礼拝の様子が流れてくるので、目が覚めます。正直、とてもうるさいです。でも、寺院は点在しているので、まったく、聞こえない場所というのは、街中には存在しないと思います。昼間、移動中で寺院などにいけない人は、道端や、駅でそれぞれにお祈りしています。寺院も、場所によっては、満員で入りきれず、外にまで列を作ってお祈りをしている姿も見かけました(写真8)。そのため、お祈りの時間だけ、閉まっている商店もあります。が、もちろん、国民みんなが、イスラム教徒ではなく、信者の中にも信仰熱心な人と、そうでない人がいるので、1日2回しか礼拝に行かない人など、様々なようです。
このように、日本とも、ヨーロッパとも全く違う、文化、生活習慣を持った国を訪れたのは、初めてのことだったので、新しい発見も、考えさせられることも多かったです。
次回から、観光の様子を紹介したいと思います。