No. 2008,4,21.発行   編集:吉田優子(H12年度生:ドイツ駐在員)
                   
 ドイツ滞在レポート No.31


「ロマンティック街道の旅 その1」
 ドイツの中で日本人観光客に人気なスポットの一つ、ロマンティック街道。
歴史的にこのような街道が存在したわけではなく、バイエルン州の北から南にかけて、観光の見所が点在している街を結んで、つくられたものです。
 今回は、週末を利用して、この街道を旅行してきました。大きな街は電車で結ばれていますが、その先は路線バスを乗り継ぐことが多く、本数も少ないので、公共の交通機関で出かける場合には、事前に時刻表を見てしっかり、計画を立てることをお勧めします。ツアー会社主催のバスツアーもたくさん出ています。
私たちは今回、時間を気にせず回れるよう、車で出かけました。
 
 まずは、ミュンヘンを出て、ロマンティック街道の北の起点といわれるヴュルツブルクへ。ミュンヘンからは電車で2時間半から3時間ですが、車でも2時間半程度でつきました。ドイツの高速道路は速度制限がないので、電車を利用するより、車の方が早いことも多々あります(環境問題でCO2排出量が問題になっているので、この先、速度制限がなされるかも知れませんが。)。
この街は、おいしいフランケンワインの産地として知られているほか、長崎の出島で医師として活躍したシーボルトの生まれた街でもあります。その他、レントゲンを発明したレントゲンの研究室のある大学があるなど、古い街並み以外にも、見所の多いところです。
 この日は残念ながら、あまりいい天気ではありませんでしたが、それでも、古い街並みを見ながら歩いていると楽しい気分になってきました。
レジデンツの近くに車を止め、そこから、作曲家ワーグナーの住んでいた家の横を通り抜け、大聖堂、ノイミュンスター教会へ。どちらも、11,12世紀に建てられたロマネスク様式の教会で、概観も内装もとても素敵です。
その先に、街の中心マルクト広場があり、とてもきれいなロココ風の黄色い建物が目に入りますが、これは観光案内所(写真1)。そのすぐ横に建っているのが、マリエンカペレ(マリア礼拝堂)です。マルクト広場に面しているためか、教会の1階部分の軒下は商店が並んでいて、ゴシック様式の古い教会と、お店のコンビネーションはなんとも、不思議な光景でした(写真2)。教会のなかは、大きな窓から入ってくる光でとても明るく、きれいです。

写真1 観光案内所 写真2 マリエンカペレ(マリア礼拝堂)


 そこから、市庁舎などを眺めながら、ブラブラと歩くだけでも、かわいらしいカフェ(写真3)や、面白い噴水、不思議な彫刻があったりと、歩いていて飽きることがありません。
 しっかり風景を楽しみながら、マイン川のアルテ・マイン橋を渡ると、丘の上にそびえるマリエンベルク要塞が見えます(写真4)。歴代ヴュルツブルク大司教の居城として使われてきたもので、敷地内には、主塔、教会、井戸などが昔のまま保管されています。建物の一部が今は領主館博物館になっていたので、見学してみました。昔の街並みの模型や、歴史に関する資料がたくさん展示されていました。

写真3 可愛らしいカフェ 写真4 丘の上にそびえるマリエンベルク要塞


敷地内には、レストランもあり、値段も手ごろだったので、ここで昼食を取りました。この日は天候があまりよくなかったですが、天気がよければ、テラスからの眺めは最高だと思います(写真5)。レストラン内も、古い時代を思わせるもので、いい雰囲気の中で食事ができます。
 さらに街を歩き回って、小さな路地などを見て回ると、ノイミュンスター教会の裏手に、小さなお墓を発見しました。中世恋愛歌人のヴォルター・ヴォン・デア・フォーゲルヴァイデの墓で、毎週土曜日、ミニコンサートが行われていて、私たちが訪れたこの日は、10周年記念で小さなショーもありました。日頃は、3ユーロですが、この日は記念なので無料ということで、昔ながらの剣術のショー(写真6)と詩の朗読を楽しみました。

写真5 テラスからの眺め 写真6 剣術ショー


 予定外の楽しい出来事に時間を取られ、レジデンツに戻ったときには、4時近くになっていました。世界遺産に認定されているレジデンツ内部を見学しないのは少々残念でしたが、建物の概観と、ホーフ教会、ホーフ庭園だけを見学しました。この庭園の敷地もなかなか広く、もう少し暖かければ、ピクニックをするのも楽しそうでした。小さな池にはカモがすみ、日本から贈られたという桜には、花が咲き始めていました(写真7)。
 日本からのロマンティック街道ツアーでは、短時間で次々に街を移動しますが、この日、1日かけても、この小さな街一つを全て見学することはできませんでした。本当は、フランケンワインの試飲もしたかったのですが、時間がなく、ホテルを取ってある次の目的に移動しました。

写真7 
日本から贈られた桜


 ヴュルツブルクからロマンティック街道を南へ下ると、次の大きな街は、ローテンブルクでしょう。本当は、昼過ぎにはヴュルツブルクを後にして、ローテンブルクを見学したかったのですが、見所が多すぎて無理でした。ローテンブルク見学は、またの機会に、ということで、この日は、さらに南に下って、ディンケルスビュールという小さな町へ。ヴュルツブルクから車で約1時間半です。私たちはこの日、ユーゲントヘアベルゲ(ユースホステル)に泊まりましたが、このホステル、1376年に建てられた穀物倉庫を利用していて、歴史的な雰囲気がいっぱいです(写真8)。でも、室内のシャワー設備などはとてもきれいで過ごしやすいので、お勧めです。

写真8 
ユーゲントヘアベルゲ(ユースホステル)


 2日目の様子は、次回のレポートでお伝えします。