No. 2006,12,30.発行   編集:吉田優子(H12年度生:ドイツ特派員)
                   
 ドイツ研修レポート No.16


12/30受信

 「クリスマス」
 日本でも毎年祝っていたクリスマス。でも、日本のクリスマスと言うとやはり、イベントと言う感覚が大きく... 今年は、ここドイツでクリスマスを迎えることができました。
日本との違いがたくさん、去年ロンドンで迎えたクリスマスよりもさらに、伝統的な面が多かったので、その様子をぜひ、お知らせしたいと思います。

 ドイツはキリスト教徒の方が大変多い国で、クリスマスと言うのはイギリス同様、家族のもっとも大きな行事です。ここドイツでは、12月に入ると、「アドヴェント」と言って、待機期間に入ります。毎日曜ごとにリースの上に立てられた4本の大きなろうそくに火をつけて、クリスマスが来るのを待ちます。
子供たちは「アドヴェントカレンダー」と言うカレンダーを持っていて、カレンダーには1から24までの数字が書かれた窓のようなものがついています。毎日それを一つずつ開けることで、小さな子供でもクリスマスまでの日にちをカウントダウンできるようになっています。窓の中には基本的にチョコレートやお菓子が入っていて、日曜日の窓は少し大きく、特別なものが入っていたりもします。このカレンダー、もちろんスーパーなどで売っていますが、多くの家庭では、本物の靴下や、フェルトを使って手作りされていて、見ると心が温まります(写真がないのが残念です)。
 このように、4週間前からクリスマスを心待ちにするため、11月末から街のいたるところでクリスマス用品を見かけるようになります。日本でも、ドイツのクリスマスマーケットは有名ですが、地域によって、クリスマスまで毎日開かれているもの、土、日のみ、など様々です。

写真1 シュトゥットガルトのマーケット 写真2 古い楽器の演奏


私は今年、ミュンヘンのマーケットの他に、シュトゥットガルトのマーケットに行ってきました(写真1)。こちらは、ミュンヘンよりももっと、古い時代の様子を再現していて、卵に石を投げて割る昔のゲームなどのコーナー、古い楽器の演奏(写真2)や子供向けの芝居などもありました。ドイツの冬の風物詩、「グリューワイン」ももちろん売られています。日ごろあまり贈り物をしないドイツ人ですが、クリスマスだけは特別です。日ごろ感謝や、思いをこめて親しい人たちに贈り物をします。なので、12月は何処に買い物に行ってもすごい人です。
 クリスマスツリーは、家庭によって、早くから飾り付けている場合と、クリスマスイブのセレモニーの一つとして、その日に家族で飾り付ける場合があるようです。イギリス同様、本物のモミの木が使われていて、近づくととてもいい香りがします。

 そんなふうに、街中で人々が心に街にしているクリスマス。
ドイツでは、イブを祝うのが基本的で、なかには25日がクリスマスだと知らない子供もいます。
私は今回、知人宅で24日を過ごしました。ドイツのクリスマスと言っても、家族によって、過ごし方は様々だと思いますが、私が体験したドイツらしいクリスマスの様子を書きたいと思います。
 12月24日。この日、子供たちは朝からどんなプレゼントがもらえるのだろうと、ソワソワしています。
が、イブを祝うのは夕方から...日が暮れるまで待たなくてはなりません。することのなくなった私たちは、4時過ぎ散歩に出かけました。広い公園ですが、たくさんの家族とすれ違いました。多くの家族がこうやって日暮れを待っているのかなと思いました。
今年は、1300年ぶりの暖冬で、雪のないクリスマスでしたが、雪の中サンタのことを話しながら家族で散歩するのも素敵だろうなと思いました。
 5時過ぎ、日が暮れて、私たちも家に戻りました。夕食の準備などをして、ゆっくり過ごし...

写真3 絵本に書いたようなプレゼント 写真4 夕食


お母さんがみんなに、他の部屋に待機するように促しました。ここドイツでは、サンタは日がくれるとやってきます。そして、お母さん(お父さん)だけがサンタに場所を教えるためにツリーのある部屋に残ることができます。この時、他の家族はソワソワしながら、クリスマスソングを歌ったりして待っています。しばらくすると、ベルの合図。これは、サンタが去ったという合図です。この合図でみんなツリーのある部屋に戻ります。するとそこには、絵本に書いたようなプレゼントが(写真3)!!みんな、プレゼントに書かれている自分の名前を探しながらも、開けるタイミングを待っています。みんなで、ツリーのもとでもう一度歌を歌い...お母さんが一番小さな子供に、彼宛てのプレゼントを手渡しました。これが合図となってみんな、自分のプレゼントを開け始めました。床にはラッピングペーパーが散らばり、思い思いにプレゼントを眺めたり、見せ合ったり、この時間は子供にも大人にも一番楽しい時間のようでした。
 プレゼントを開け、一段落して、私たちは夕食をとりました(写真4)。イギリスでは、七面鳥を食べましたが、ドイツではあまりこだわらないようです。家庭によっては、夕食の後にサンタが来るとも聞きました。
それからは、日本の正月同様、家族でゲームをしたり、団欒の時間を楽しみました。

写真5 教会でのミサ 


 夜11時、教会でミサがあるということで、この家族と一緒に出かけました。終始ドイツ語のセレモニーだったので、何を話していたのかは全くわかりませんが、イエス・キリストに食事や飲み物を捧げているような場面がありました(写真5)。私たちの後ろには、教会のバンドとコーラス隊がいて、クリスマスの歌を歌ったりもしていました。
 このようにして、クリスマスイブの夜は終わっていきました。
 
 25日、26日...と、引き続き、お互いの家族を訪ねてクリスマスを祝います。日本の正月に似ているなと思いました。多くの人は、新年までそのまま休暇があり、家族とゆっくり過ごすようです。

 クリスマスは家族で過ごすので、一人で留学している日本人などは寂しく一人ぼっちになってしまうことも多いのが、ドイツのクリスマスですが、私は幸い知人宅で家族同様にお祝いをさせてもらいました。1番感じたことは、日本の正月に似ているなということです。日本でも、お屠蘇を飲む、御節を食べると言ったしきたりがありますが、家族によって少しずつやり方は違っていると思います。ドイツのクリスマスもそういう感じなのだと思いました。
そして日本とは逆に、新年は友達同士で、お祝いするようです。その様子もまたレポートできたらと思います。