No. 2006,11,6.発行   編集:吉田優子(H12年度生:ドイツ特派員)
                   
 ドイツ研修レポート No.14


11/6受信

 「ザルツブルク」
 ここミュンヘンから、電車で1時間半で、オーストリアのザルツブルクに行くことができます。しかも、以前「ノイシュヴァンシュタイン城」に行ったときに紹介した「バイエルンチケット」で。
バイエルン州内載り放題のチケットで、海外にいけるというのは、不思議な気もしますが、それだけ近いということです。ただし、このチケットを使った場合、「ICE」という、ドイツの高速列車を利用できないので、ザルツブルクまでは約2時間かかります。
 私は、以前からこの「ザルツブルク」に行きたくて仕方ありませんでした。小さな頃から「メアリーポピンズ」と並んで、私の中でもっとも気に入っていた映画「サウンド オブ ミュージック」の舞台になった街だからです!!
その他、「モーツアルトが生まれた街」、としても有名ですし、美しい旧市街地の街並みは世界遺産に登録されています。

 今回、私たちはバイエルンチケットを使うということもあって、日帰りで旅行を計画しました。せっかく行くのだからと、朝6時40分にミュンヘンを出る電車に乗り、9時前にザルツブルクの中央駅に着きました。もちろんというと、おかしいのですが、パスポートをチェックされることなどありません(でも、何が起こるかわからないので、必ず携帯するべきです)。
 駅には、観光のインフォメーションセンターがあります。
ここで、コンサートや、ツアーの予約ができるので、まず、どんなことができるのかをチェックする意味でも、行ったほうがいいと思います。以前、出かけた友達から「サウンド オブ ミュージック ツアー」があると聞いていて、名前の通り映画の舞台を回る観光ツアーです。が、このツアー33ユーロします。4時間かけて、大自然の中なども回るので、とても魅力的ですし、高い!と一言で片付けられませんが...今回は、時間の都合も考えて、参加しないことにしました。
 その代わりにといってはなんですが、私たちはここで「ザルツブルクカード」というものを購入しました。このカード、市内のほぼ全ての観光スポットに無料で入れて、公共の乗り物にも乗り放題です!!大人20ユーロ、学生は18ユーロです。高いようにも感じますが、たとえば、この街で1番大きな城は、入場料が10ユーロ。そのほかの博物館なども、3から5ユーロするので、1日観光するなら、絶対にカードを買うべきだと思います。1泊旅行なら、48時間カードもあり、27ユーロなので、本当にお得です!!

 カードを買ったら、まずはバスで街の中心へ。中心地までは歩いても行けますが、時間節約、それにカードを使うので、気分はただ乗りです!!
この日、ザルツブルクは...ミュンヘン同様、3日前から降り始めた雪が、道路わきに積もっていて、気温も2度ととても寒かったです。丁度この1週間前に、ザルツブルクに遊びに行った友達は、「まだまだ暖かくて、半袖でもいいくらいだったよ」と言っていたのが、信じられません。でも、雪化粧した街並みはそれはそれですばらしかったです。
 ヨーロッパの観光地ではよくあることですが、冬場は開いている施設が少なかったり、開館時間が短かったりします。ザルツブルクも、ほぼ全てのところが、10時からだったので、まずは、レジデンツ広場や、朝早くから開いている教会を散歩がてら見て回りました。
 日帰りなのだから、メインから回ろう!!ということで、最初に私たちが向かったのは、「ホーエンザルツブルク城塞」。街の南に位置する山に建っていて(写真1)、それほど高い山ではないのですが、傾斜が急なので、ケーブルカーで登ることができます。城の中は、オーディオガイドのツアーで見学でき、日本語があるので、歴史的背景もしっかり分かって楽しめます!!城の屋上が展望台のようになっていて、そこからの景色は言うまでもなく、最高です(写真2,3)。その他、城内には「ライナー博物館」や、「マリオネット博物館」があります。これらをじっくり見て回ると、3時間くらいは、あっと言う間に経ってしまうと思います。私たちは途中、ベンチでお弁当を食べたりもしたので、この城塞内に本当に長くいました。

写真1
ホーエンザルツブルク城塞
写真2
展望台からの景色
写真3
展望台からの景色


 下りもケーブルを利用できますが、景色を楽しみたかったので、歩いて下りることにしました。この日は、どこも雪に覆われて、とても美しかったのですが、夏はきっと、一面緑に覆われて、それはそれで美しいのだろうなと思ったりもしました。
 ザルツブルクの街を歩いていて驚くのは、教会の多さです。教会を1つ見終えて出てみると、目の前にはもう次の教会が建っています。中でも、大きくて目を引くのはレジデンツ広場に面している「大聖堂」。さすが大聖堂。内部は本当に立派で、目を見張ります(写真4)。4本の支柱には小さなパイプオルガンが、そして後方に大きなパイプオルガンが設置されています。これらがいっせいに演奏されたらと、想像するだけでも鳥肌が立ちます。

写真4
大聖堂の内部


聖堂の2階部分へは、聖堂出口横の、別の入り口から入ることができます。日本語のオーディオガイドを借りて、中を見学することができ、中は自然に関する小さな博物館になっています。ちなみに掲載している写真は、2階から撮ったものです。
 そのまま、お向かいの「レジデンツ」へ。およそ、1000年にわたって、ザルツブルクを支配した司教の宮殿だけあって、華やかな建物です。ここにも日本語オーディオガイドがありました。中を見学するだけでも十分ですが、今回はどこに行ってもガイドがあったので、歴史的な背景を知ったりして、いつもより興味深く見学できて、本当によかったです。
 この時点で、すでに3時。お目当ての「サウンド オブ ミュージック」に関する観光はほとんどできてないまま、日暮れが近づいていました。何を優先するべきか迷いましたが、あえて、「モーツアルトの生家」に行くことに。
ここは、言うまでもなく彼の生まれた家。内部は博物館になっていますが、展示物には特に解説がないので、あまり楽しめませんでした。
 そこから、時間との戦いでしたが、「サウンド オブ ミュージック」の舞台になった大広間のある「ミラベル庭園/宮殿」へ。でもこの庭園、冬場はあまり公開されていないそうで、園内には入れましたが、雪に覆われて、美しい様子は見れませんでした。宮殿も公開されておらず、残念な結果でした。
 1日中、歩き回って、かなり疲れていましたが、もう一つと、「モーツアルトの住居」に駆け足で向かいました。ここは、彼が17歳から24歳までを過ごした家で、多くの作品が生み出された場所だそうです。ここにも日本語オーディオガイドが!!このガイド、本当にお勧めです。解説とともに、彼の作品をたくさん聞くことができるので、得した気分になります。素敵な音楽を楽しみながら、ゆっくり博物館を見学する
と、もう6時近くになっていました。この時間では、もうどこにも入れないだろうと。唯一入れるとしたら、教会。そんなわけで、「ザンクトペーター教会」へ(写真5)。ここも、映画の舞台になった場所、裏の墓地も映画に登場しました。

写真5
ザンクトペーター教会


 最後は、ケーキ大国オーストリアのケーキの中でも、有名な「ザッハートルテ」を食べるべく、カフェに入りました。時間が時間だったので、開いているのは、カフェと言うよりレストランばかり。周りのお客さんは、夕食をとっていましたが、私たちはケーキとコーヒーだけ注文。感じのいい店員さんで、おいしそうなケーキはすぐに運ばれてきました!!思ったとおり、甘く...どこまでも甘かったです。でも、甘いものが苦手な私もおいしく食べられたので、一度は本場で食べてみたらいいと思います。
 こうして店を出たのが、7時前。冬時間のヨーロッパは5時過ぎには真っ暗で、8時かなと錯覚するほど。気温も益々下がってきたので、電車に乗ってミュンヘンに帰ることになりました。9時半ごろ、無事ミュンヘンに到着。同じく、とっても寒いのですが...

 今回は、一番の目的だったはずの「サウンド オブ ミュージック」の舞台をほとんど回らなかったわけですが。それだけ、見所の多い街だったということだと思います。ぼんやり歩くだけでも、十分に楽しめる街並みで、私は今回の日帰り旅行で120枚もの写真を撮ったわけですが。特にこだわって写真に収めたのが「扉」。レストランや観光名所の扉はもちろん、一般の方の家の扉も、素敵なものが多かったです(写真6)。そんなところに目を向けながら歩くもの、とても楽しいと思います。

写真6
一般家庭の扉
素敵なものが多い


そういう意味では、1泊か2泊で、のんびり旅行するといいのかも知れません。
 今回堪能できなかった「サウンド オブ ミュージック」の舞台を訪ねる意味でも、もう一度足を運びたい所だなと思います。次回はぜひ、春か夏。山や公園が緑で覆われた季節に行きたいです。