No. 2006,10,6.発行   編集:吉田優子(H12年度生:ドイツ特派員)
                   
 ドイツ研修レポート No.11


10/6受信


「オクトーバーフェスト」
 今年も、世界最大のビール祭り、オクトーバーフェストがここ、ミュンヘンで9月16日から10月3日まで開催されました。今年は10月3日「東西ドイツ統一記念日」まで、開催されいつもより3日間長めでしたし、例年になく、期間中ずっといいお天気に恵まれていました。

写真1
移動遊園地


 会場には、大きな移動遊園地(写真1)がやってきて、その中に、それぞれのビール会社が、大きなビヤホールとなるテントを建てています。テントは全部で14個あり、基本的にどのテントでも、伝統的な音楽の生演奏があっていて、地元の人たちは陽気にテーブルに上って、踊ったりもしています。また、それぞれのテントに特徴があり、木製の樽からビールを出しているテント、魚料理を味わえるテント...ファミリーディのサービスがあるテント...でも、どのテントも本格的に込み合ってくると、入場制限がされ、中に入れなくなってしまいます。特に、オープニングの週末と、最後の週末に人が集中するようで、朝の10時からテントに席を取っておかないと、ゆっくり出来ないとか。天気の良い日は、外にもビアガーデンスペースがあっていいのですが、雨だと、テント内に集中するので、席の確保が難しいようです。そして、どのテントでも、この時期にしか飲めない、この祭りのためのビールを「マース」(1リットルジョッキ)で飲みます。味が、いつものビールより少し濃くて、アルコール度数が少々高めなのが特徴です。
そんなわけで、この祭りの間、ドイツの人は、朝の10時にはビールを飲み始め...
昼にはいい気分になっています。
 そんな陽気な、酔っ払うためにあるともいえるこのお祭りですが、歴史は古く...1810年10月12日に行われたバイエルン王家、バイエルン皇太子(後のルードヴィッヒ1世)と王女テレーゼの結婚式が始まりだそうです。
 ちなみに、この会場となっている42ヘクタールもある公園ですが、「Theresienwiese」といい、テレーゼの草原という意味です。たぶん、この王女名前からつけられたものだと思います。そう思うと、ただビールを飲んでる陽気なお祭りにも、歴史を感じます。
 そんなお祭りに...今年私は4回も足を運びました。
 
 1度目はなんと、初日!!
せっかく、ミュンヘンに住んでいるのだから、どうせ行くなら、初日に行こうということになり、バイトの友達と、私の友人と3人で、オープンの10分前、11時50分に会場に入りました。が、どのテントもすでにいっぱい!!で、テントの外で、合図のカウントダウンを聞きました。このカウントダウンで、どのテントでもビールのサーブが始まるそうです。ちなみに、メインテントには、ミュンヘンの市長がやってきて、カウントダウンをします。

写真2
ビールを運ぶ馬車


それから少し、会場内を歩いて周り、ビールを運ぶ馬の馬車に乗って写真を撮りました(写真2、奥に見えているステージで演奏があっています)。この馬車、昔は本当に各テントにビールを運んでいたそうですが、今はトラックで運んでいて、馬車は祭りの雰囲気を作るために、週末などに、会場に登場しているそうです。
 12時に始まったはずが、1時には、ほとんどのテントで入場制限が始まっていましたが、何とか、入れるテントを発見。3人だったので、他のグループと交渉して合い席をさせてもらいました(写真3)。そして無事、マースのビールをおいしく頂きました。2杯飲んだところで、おなかがいっぱい。この日はこれで、会場を後にしました。

写真3
テント内の様子。
写真4
ウェイトレスさんは両手で一気に10杯も運びます。


 ちなみに、このビールを運んでくるウェイトレスの人々...両手で一気に10杯運んできます。この日、私たちが目にした最高の人は、12杯運んでいました(写真4...これは残念ながら、空いたジョッキを片付けているところですが、この要領で運ばれてきます)。
 基本的に地元の人は、朝から行って、10杯(つまり、10リットル)くらいは飲んで帰るそうです。私は水でも10リットルは飲めないと思うのですが...しかも、このビール、1マースが7.50ユーロで、チップも払うので、1杯8ユーロ(1000円強)です。
また、それぞれのテントでいただける、伝統的な料理も、少々高め。それでも、地元の人たちは毎年、この祭りを楽しみにしていて、張り切って出かけます。毎年、100ユーロくらい使うのは、普通だとか。

 2回目は、友人の10歳になる弟を連れて、遊園地だけを楽しみに行ってきました。こちらでは、移動遊園地はごく一般的ですが、日本人の私からすると、どうしても安全性が心配です。といいつつ、1番大きなジェットコースターに乗ってきました。会場内にはそれ以外に、射的などのゲームや、おかしをうっている店があります。ビール祭りというと、大人だけがいるイメージが強いですが、家族連れもとても多いです。また、平日には、地元の学校から遠足に来ている子供たちをたくさん目にします。観光客が多い中、そのような光景を目にすると、本当に、この地域に古くからある、伝統的なお祭りなんだなと感じます。

 3回目は、ドイツ人の友達と一緒に、夜のフェスト会場へ。遊園地がライトでとてもきれいです。この日、友人の数名は、この地域バイエルンの伝統的な衣装を着てきました(写真5)。

写真5
バイエルンの伝統的な衣装


日本で、祭りのときに浴衣を着る感覚に似ていると思います。男性用はの「Lederhose](レダーホーゼ)、女性用は「Dirndl」(ディールンドル)といいます。特に男性用のズボンは皮で出来ているので、高いものは1着、300ユーロくらいします。友人の一人の着ていたDirndlはとっても素敵だったのですが、おばあさんが着ていたものだそうです!!

 4回目は、またまた、他のドイツ人の友人と、夕方から出かけましたが、最終日前日だったので、私の行った4回の中で一番の人手でした。遊園地を少し楽しんでから、友人お勧めの豚肉料理が食べられるテントに行きました(写真6)。

写真6
豚肉料理


料理と一緒にもちろんビールも頼んで、生演奏を聞きながら食べたのですが、本当においしかったです。そのあと、テキーラを飲んで...再び乗り物に乗ることにしました。今まで、飲んだ後には乗らないようにしていたのですが、友人に強く誘われ、乗ってみると意外に楽しくて、地元っ子が毎年楽しみにしている理由がさらにわかった気がしました。
 
 このフェスティバルには、本当に長い歴史があって、地元の人との深い関わりもあって、素敵だなと思いました。
そして、地元の人だけではなく、観光客にも本当に楽しまれています。が、その分、この時期はスリなども多発するそうです。それだけが残念ですが、もし、この時期日本からドイツに来られる方がいたが、絶対に1度は足を運んで欲しいお祭りです。