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自閉症圏障害の基本的理解と対応(教育と子育ての工夫) |

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すべてのこどもの子育てには、愛情と理解と工夫と努力が必要です。では自閉症圏障害のこどもが幸せに生活する力を養うためには、教育と子育てにさらにどのような特別な工夫が必要でしょうか?
もっとも必要なことは、こどもたちを総合的に理解することです。たとえばこどもたちの正確な診断や特徴がわかり発達レベルやその特性がわかれば、子供の状態が理解できその気持ちをおしはかることができるようになります。したがって、適切な対応はおのずとわかってきます。とはいってもいくつかのヒントはありますので紹介します。
自閉症の人たちは苦手なことと得意なことがはっきりしています。これを理解することが無理のない教育や子育ての第一のポイントとなります。つまり本人にとって苦手なことを教える側のペースで無理じいすると多くの場合教育に失敗するばかりでなく、信頼関係までくずれることあります。自傷が悪化したり、学校へのいきしぶりがおこることもあります。反対に、大人が自閉症の人が興味をもっていることに敬意を払い関心を示し、得意なことを認める関わりをすれば、彼らの行動や気持ちは安定し私たちの期待に沿うよう努力する姿がみられることが多いのです。
米国のノースカロライナ州TEACCH部のディレクターであるメジボフ教授は、自閉症の人を教育する場合、@抽象概念の理解が苦手であるA対人関係をつくりにくいB言葉は話せても、理解できなかったり、適切に使用できないことがあるC見通しや計画をたてて行動することが難しく衝動のコントロールが困難D人の声など聴覚による情報の理解や記憶が困難E応用が難しいF行動のほとんどが日課や習慣にもとづくなどを理解して教育することが重要としています。
またTEACCH部では、学校の教師や関連する職種(医師、心理士など)の現職教育にも力をいれており、自閉症の特性理解、診断評価、構造化された教育、家族との連携、コミュニケーション評価と指導、自立や職業の指導、余暇の指導、問題行動への対応をカリキュラムに入れた実践的集中トレーニングを行っています。学校教育という大切な時期に自閉症の特性をしっかり理解した教師により教育されれば、どれだけ子供にとっても親にとっても幸せなことかと思います。
このカリキュラムのなかで紹介されている構造化された指導については、世界各国で自閉症教育を行う場合積極的に導入されています。構造化とは、自閉症の人の長所である視覚的理解とくりかえし同じことがおこることが好きであり安心するという特性を活用して、彼らにとって理解しにくい時間の流れや手順や社会的状況をわかりやすく示すことです。この工夫を取り入れることで彼らは精神的にも安定し、自立的に学べるようになり柔軟になります。この工夫については福岡教育大学附属障害児治療教育センターの例や英国の小学校の自閉症ユニットの写真を供覧します。
構造化が理解できると、彼らは地域の様々な場所でそれを利用して、学び、仕事をし、家庭生活をおくり、余暇を楽しむことができるようになります。福岡県内の実践例としては、就学前知的障害通園施設、知的障害更生施設、家庭教育、余暇活動支援の例を簡単に解説します。
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