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障害児教育(療育)研究 自閉症圏障害の基本的理解と対応
3.診断を告げることの重要性と保護者の心理


 過去の研究からは、障害児の保護者には、精神的に危機的な状態になりやすい時期があるとされ、それは診断告知直後、入学前、学校卒業時、親なき後が近づいたときとされています。

 診断告知に関しては、どの発達障害も、診断を正しく行うことも簡単ではありませんが、それ以上に本人と保護者にプラスになるように診断を告げ、家族に理解していただくことは容易ではありません。このことに関しては、近年では研究がすすみ、医者の共感的な対応が診断を告げられた保護者の満足度を上げ、その後の保護者の子への養育態度に影響することが示されています。私の研究でも、自閉症の保護者のかたは、一度の診断では満足度は低いのですが、2回、3回と診断をされることで、次第に診断に満足されるかたが増えていくこと。診断を受ける場合のニーズが様々であることがわかっています。繰り返し診断をもとめられることはドクターショッピングという側面だけでなく、多くの場合保護者のかたが診断を理解し納得がいくまでに、時間が必要だからかもしれません。一般的な診断告知後の保護者の心理については、ショック期、反応期、適応期、順応期と移行し、保護者のかたは、次第に、現実的に冷静に将来をみすえてお子さんの支援を行えるようになると報告されていますが、これについても個人差があるのは事実でしょう。専門家である支援者は、子どもだけを支援することに加えて、もっとも重要な環境である保護者の心理状態をおしはかりながら支援を行うことで本当に効果的な支援につながるのではないでしょうか。

 
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