前半の表題作では、時間の井戸を通って惑星デログヴァニエンから地球に戻ったシェデレーアだが、到着した町には人っ子ひとり見当たらず、子犬と馬を見つけて移動を開始しても人が見つからないのは変わらなかった。一方、ヴァティカンでは小さなアルロと称する知的障害の男が古文書を納める図書館でやはり1人になったことに不安を感じていた。そこに着陸した異星の探査船にはテルムの女帝の命令でさまざまな星系を調査している"研究者"ドウク・ラングルが乗っていた。彼もまた母船であるモジュールに遭遇し損ねていたのだ。不幸な出会いからアルロを転落死させてしまったラングルは後悔しながら、テラニアシティに向かい、別方向からはシェーデレーアもグライダーを見つけてテラニアシティに向かっていた。後半の「テラの孤独者」では、テラニアシティの療養所で目覚めた発明家のカヌベはシティから人が消えておりすべての機器が停止していることに気づく。同じく療養所にいた女マルボオと他の人を探し始めたカヌベはプロボクサーのシュペイデックと出会い、3人で他に人がいないか無線で探そうとする。地球は"喉"におちた時に他のすべての人類が消えネーサンも動作を止めたことで全ての機器が止まり、それから4か月ほどの時がたってしまったようだった。そこに現れた異星の探査船から出てきたラングルに、あわてたシュペイデックがブラスターを放ってしまう。その後、3人に合流したシェーデレーアは、不幸な出来事を聞いて、何とかラングルとコンタクトをとることに成功する。テルムの女帝の名前が出てきて、新たな展開にあんりそうだ。
(「人類なく世界(ペリーローダン379)」、ウィリアム・フォルツ著、赤坂桃子訳、ハヤカワ文庫SF1760、2010年6月発行、ISBN978-4-15-011760-3)
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