微睡みのセフィロト

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徳間デュアル文庫版を買って待ち行列にいれておいたらハヤカワJA版が出てしまったのであわてて読んだ(JA版を)。確かに「マルドゥック・スクランブル」の原点と言われればそのとおり。旧人類である感覚者(サード)と新人類である感応者(フォース)との戦争終結から17年がたち、まがりなりにも両者が共存している世界。世界政府準備委員会(リヴァイアサン)の要人である経済数学者が超次元的に"混断"(シュレッディング)された事件の解決のため、世界連邦保安機構(マークエルフ)の捜査官パットが感応者の少女ラファエルと共に犯人を追う。敵のボスが自らは姿を隠してさまざまな能力を与えた感応者の手下たちを使って襲い来るところはプリンチップのトラクルだし、それを迎え撃つラファエルの超能力とパットの戦闘能力などは、まさに「マルドゥック」のバロットとボイルド、あるいは「シュピーゲル」シリーズの特甲児童たちを思わせる。コンパクトな分(200ページちょっと)、さっさと話が進んで(比較的)あっさりと決着がつくのが原点らしいか。「マルドゥック」のアニメはPVを見る限り、バロットはいい感じだけど、ボイルドは原作から受けるのはもっとゴツイ感じなんだけどなあ。「セフィロト」の表紙絵(獅子猿氏画)のパットの感じこそがピッタリなんだけど。「天地明察」も読みたいが、文庫まちかなあ。

(「微睡みのセフィロト」、冲方丁著、ハヤカワ文庫JA990、2010年3月発行、ISBN978-4-15-030990-9)

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