久々のSFマガジン増刊号だが自分の好みとは違うものが多くイマイチであった。短編としては、佐藤亜紀「アナトーリとぼく」、木下古栗のショートショート3篇「爽やかなマグロ漁」「寝心地」「虎と戦いたい」、田中哲弥「坂の中の坂」、遠藤徹「蛇口」、佐藤哲也「罪」、平山瑞穂「均衡点」、北野勇作「抜け穴の噺」、谷崎由依「花いちもんめ」、大谷能生「空地」、円城塔「墓標天球」。中では「蛇口」が闘蛇で負けて村から消えた叔父が比丘尼を連れて戻ってきた時から徐々に村の人々が比丘尼に引き寄せられていく様を描くホラーっぽい話で楽しめたのと、「均衡点」が南半球の島嶼国家ヤトゥルから国の危機を回避するため失われた貝殻の片割れであるヌハイを求めて日本に来た男達を迎えたヤトゥル語研究者の女性の物語で、やはりそれなりに楽しめたぐらいか。円城塔の作品もこれまでのものほどは読めなかった。他に瀬川深インタヴューと作家ガイド。
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