昨年のドラマはチラチラとしか見てなかったけど、今回の映画をきっかけに原作に手を伸ばした。基本設定は警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかった時、大学の同期の友人である、帝都大学理工学部物理学科准教授・湯川学を訪ね、常識を超えた謎に鋭い観察眼と科学の眼で天才科学者が挑むというもの。一見オカルトなものもあるが、あくまで解決は科学的にされるので、SFと言えるものではなくミステリーなので<その他>カテゴリーにしている。このシリーズは連作が基本で、この巻は最初にまとめられた連作短編集。納められているのは、突然燃え上がった若者の頭の謎を扱う「燃える」、池に浮かんだデスマスクの謎を扱う「転写る」(うつる)、心臓だけ壊死した男の死体の謎を扱う「壊死る」(くさる)、何もない海水浴場の海上での突然の爆死を扱う「爆ぜる」、幽体離脱した少年の目撃が鍵を握る事件を扱う「離脱る」(ぬける)、の5編。あとがきによると作者が主人公の天才物理学者・湯川のモデルにしたのは、俳優の佐野史郎だそうだけど、ドラマや映画が公開された後で読んだ身としては、福山雅治の姿しか思い浮かばないが、まあそれほど違和感はなく読めた。
(「探偵ガリレオ」、東野圭吾著、文春文庫、2002年2月発行、ISBN4-16-711007-5)
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