前半の表題作では、人間型ポジトロンロボットのブレスラウアーは、ブルがアフィリー化したのは細胞活性装置の不調によるものと分析し、免疫保有ロボットの叛乱を機に5次元性エネルギー爆発によって不調の修正を試みる。試みは成功し会議中に正常に戻ったブルはブレスラウアーの助けにより逃走を図る。ニュースを聞いたダントンはブルを助けるべくインペリウム=アルファに潜入を試みる。謎のアウトサイダー、カエルのクレルティの助けを借りて潜入に成功したダントンはブレスラウアーと会い、秘密の特殊回路を作動させて大本営を分断し、ブルと共に転送機で脱出に成功する。後半の「太陽の使者」では、アトランの命を受けて120年ぶりにプロヴコン・ファウストの外の銀河の状況を探る任務に出たタブフン艦長の《ドーゲン》は、かつて連絡惑星として使われていたカルドーラ星系第六惑星のフレティクレアを訪れる。遭遇した住民は太陽の使者ヴラトを崇めるハラス派と、敵対するオパナーに分かれており、オパナーの元には超重族の工作員がいた。超重族の艦隊に包囲された《ドーゲン》の絶望的な戦いの場に突然、探知機に記録されない”幽霊船”が現れ超重族艦隊を蹴散らし、謎のヴラトのメッセージを残して去っていった。無事ガイアに戻った《ドーゲン》だがアトランも”幽霊船”の謎に首をひねるばかりだった。老人となった元ハイパーカム技術者の皇帝カールが《ドーゲン》に密航して活躍するが、何か今後につながるんだろうか?あとがきには恒例の仮題紹介がとぎれた事情が書いてあるが(メールの不達が理由だそうだ)、恒例なんだから編集部で気をきかせて確認できなかったのかなあ。
(「インペリウム=アルファからの脱出(ペリーローダン353)」、ウィリアム・フォルツ&H.G.フランシス著、五十嵐洋訳、ハヤカワ文庫SF1684、2008年10月発行、ISBN978-4-15-011684-2)
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