恒例のベストSF2007年は、国内編:1.虐殺器官、2.SelfReferenceEngine、3.沈黙のフライバイ、4.星新一1001話をつくった人、5.プリズムの瞳、6.時砂の王、7.マルドゥック・ヴェロシティ、8.進化の設計者、9.鯨の王、10.赤朽葉家の伝説、というラインナップ。ベスト10では3つほど読んでないが、そのあたりを割り引いて個人的な評価では、王道の時間SFと泣ける要素を見事に圧縮した、1.時砂の王である。以下、壮絶な戦いに引き込まれた、2.マルドゥック・ヴェロシティ、特に大風呂敷が気に入った、3.沈黙のフライバイ、4.と5.に虐殺器官とSREか。あ、完結記念で「食卓にビールを」も。「星新一1001話をつくった人」はノンフィクションなんで別格とします。一方、海外偏:1.双生児、2.ゴーレム100、3.ひとりっ子、4.輝くもの天から堕ち、5.オリュンポス、6.擬態-カムフラージュ-、7.老人と宇宙、8.マジック・フォー・ビギナーズ、9.火星の長城、10.キルン・ピープル、というラインナップ。こちらは1位を含めて4つほど読んでいない、特に買って読んでないゴーレム100が痛いが、それを割り引いて、個人的評価では、積み残しの謎に不満はあるが続編への期待を込めて、1.オリュンポス、後は、2.ひとりっ子、3.老人と宇宙、4.擬態、5.キルン・ピープル、といったあたりが気に入った。3?5は気軽に読める。火星の長城も入れるべきだがこれは2巻と合わせてだろう。他には、伊藤計劃×円城塔対談と最相葉月による「SF草創期を支えた人々」小稿、いずれ福島正実の評伝でも書いてもらいたいものである。加藤×小川×林×東による座談会「2008年、本格SFの行方」も。後はいつものようにサブジャンル別ベスト10、マイベスト全回答、SF出版社各社2008年の刊行予定など、やっぱりブルーマーズは消えてしまっている。特別企画として「SF最新スタンダード200徹底紹介」として1987?2006の20年間からのベスト200作品の紹介。表紙も描いてるCOCOのコミックも目玉の1つ。
(「SFが読みたい!2008年版」、SFマガジン編集部編、2008年2月発行、ISBN978-4-15-208896-3)

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