2004年10月アーカイブ

ペリーローダンの304巻である。ペリーローダンの1巻が出たのが中学校のとき(1971年だったかな?)。それ以来リアルタイムで読み続けているが、もっと若い世代はどうしてるんだろう。まあ読み飛ばしができるんでその気になれば揃ってるところで読むことはできるかもしれないが、それともキリのいいところから読み始めるんだろうか?この7月から翻訳者チームのおかげでいよいよ月刊になったので、雑誌感覚で出たらさっと読む(ためこまない)というのが正解かも。
この巻では300巻から始まった銀河のチェスサイクルの最初の区切りである並行宇宙編が終了してPAD病編に突入した。精神知性体の”それ”が自分から分離した”反それ”と始めた”チェス”のコマにされた人類の運命やいかに、といったところか。

(「氷惑星の決闘(ペリーローダン304巻)」フォルツ・ダールトン著、五十嵐洋訳、ハヤカワ文庫SF、2004年10月発行、ISBN4-15-011490-0)

SFマガジン2004年12月号

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ジョージ・R・R・マーティン特集号。書誌によると「ライアへの賛歌」がSFMの76年9月号訳載なので大学のSF研に入ってすぐのころに読んだことになる。これと短編集の表題にもなっている「サンドキングズ」あたりがマーティン作品で記憶に残っているが、今特集のきっかけにもなっている<氷と炎の歌>シリーズは、他の長大ファンタジーシリーズ(<時の車輪>や<真実の剣>など)と同様、あまりのボリュームに老後の楽しみ化して読んでいない。今号収録の作品では(前後編の「禍つ星」は未読)「アイスドラゴン」と「<喪土>に吼ゆ」はファンタジーの佳編だが個人的にはデビュー作のSF短編「ヒーロー」の方が気にいった。他に草上仁のスラップショート「ワークシェアリング」、藤田雅矢のインド宇宙論を扱った小編「地球の裏側」。加藤直之の表紙画が12ヶ月揃った。

スタートレックはTOS(The Original Series)を小学校のころの深夜に見て以来だが、TVの方はTOSこそ見ていたが、後はTNG(The Next Generation)の一部を見たくらいでDS9(Deep Space 9)やVGR(VoyGeR)にいたってはほとんど見ていない。地上波放送に関しては先進的だった福岡でも現在は現役シリーズであるENT(ENTerprise)の放送がとまってしまっているようだ。自分が見れてないのはいろいろ事情もあるが、せめても、との思いで小説(ノベライズ)はできるだけ読むようにしている。今回読んだのはエンタープライズのノベライズ3作目。TV版の重要エピソードとのことだが時間流冷戦や暗躍するスリバン人組織などはTVを見てない身にはなかなかなじめなかった。TOSはブリッシュによるノベライズが揃っていたんだからその後のシリーズも全部揃えて欲しいものである。角川のDS9とVGRのノベライズも止まってるしなあ。(やっぱり元の映像ソースを見るべきなんだろうなあ。)

(「スタートレックエンタープライズ、暗黒の衝撃波」ポール・ルディティス著、斉藤伯好訳、ハヤカワ文庫SF、2004年9月発行、ISBN4-15-011489-7)

ブレーメンII第5巻

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ハイパードライブの開発により宇宙に拡散した人類は深厚な人手不足の陥った。それを解決するためにバイオテクノロジーにより知性化された動物たち(ブレーメン)が労働力として投入されたが偏見の目があちこちに残る。こうした背景のもと船長以外がブレーメンで構成された輸送船「ブレーメンII」の航宙が始まった。というのが大まかなあらすじ。4巻が出てからずいぶん間があったように思うが最終巻である5巻では随所に川原節が出て最終的にはめでたしめでたしの大団円を迎えている。川原作品としては5巻というのは長いのかもしれないが、早く次回作が出ることを祈る。

(「ブレーメンII第5巻」川原泉著、白泉社JetsComics、2004年10月発行、ISBN4-592-13245-9)

よくわかる現代魔法のシリーズは、古典魔法が呪文などを使って魔法使いの肉体を電気信号が流れやすくすることにより、異なる物理法則の異世界との敷居を低くして魔法を発動するのに対して、コンピュータやネットワークを流れる「コード」により同様の効果を発揮し、魔法を発動するのが現代魔法である、という設定の世界での事件を扱っている。主要登場人物は、現代魔法の第1人者である姉原美鎖と弟、古典魔法を受け継ぐ銀髪の美少女クリスティーヌ、そして美鎖の弟子入りをしたどじっ子のこよみとその友人の嘉穂といった面々である。第1作の章題や第2作のガーベージコレクター、第3作のゴーストスクリプトフォーウィザーズといったいかにもコンピュータ関連の用語が出てくるが、実際にはあまりその手の専門的な内容が出てくるわけではなく、典型的なヤングアダルト物として読める。第3作では1,2作の前日譚として6年間の事件が描いてあり、登場人物の関係がちょっとはっきりしてきたかな?次作では是非、嘉穂ちゃんともっと活躍させて欲しい。

(「よくわかる現代魔法、ゴーストスクリプトフォーウィザーズ」桜坂洋著、集英社スーパーダッシュ文庫、2004年9月発行、ISBD4-08-630204-7)

「涼宮ハルヒの暴走」

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「涼宮ハルヒ」シリーズは、「宇宙人・未来人・超能力者と遊ぶ」ことを目的とする涼宮ハルヒとその関係者一団であるSOS団の巻き起こす事件を描いたシリーズで、5巻まで出ている(作者は谷川流氏)。タイトルはすべて「涼宮ハルヒの?」で始まるもので、順に、憂鬱、溜息、退屈、消失、暴走であり、退屈と暴走は中短編集、長編と中短編を通すと時間的に順に起こる事件が描かれている。語り手である「キョン」の心の中の言葉とセリフが混じった語り口は読んでるうちにクセになり、イラスト担当のいとうのいぢ氏のカワイイ絵ともあいまってやめられなくなった。SOS団の面々は各々裏を持つクセのあるキャラクターだが、やっぱり無口は読書少女(が、実は。。。)の長門有希の活躍がいいかな。暴走の中の最後の話である雪山症候群では、多くの謎を残したままなので早く続巻を望む。

(「涼宮ハルヒの暴走」谷川流著、角川スニーカー文庫、2004年10月発行、ISBN4-04-429205-1)

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