「身長は、この時代の平均とさほど変わらないくらい。ル−シオの方が5cmほど背が高い。太っているわけでもなく、やせすぎでもない細身で、見た目がすっきりとしている。髪はかなり茶色がかった金髪。長さは肩ぐらい。軽いウェ−ブがかかっている。顔はすごくハンサムってほどではないが、10人中2、3人はいい男だと思うような作り。服装は動きやすさを重要視したものを着ている。一見質素だが細かい飾りなどであんがい金のかかってる服。男は細かいところでおしゃれなのだ。
ジュリエットを心から愛している。お互い両想いなので、罪を犯しているなんて2人とも思っていなかった。寝耳に水とはこのことだ。ル−シオと友達でいるような彼は、ル−シオほどではないがやっぱり性格が明るい。細かいことを気にしないようでいて、ジュリエットの持参金を増やすために時間稼ぎをしようとするところでちゃっかり者。もらえるものはみなもらおうの精神は、あまり貴族っぽくないぞ。こんなことがなければもうしばらくしてジュリエットと結婚して幸せな家庭を築くはずだっただろうに。妹に頼っているところがすごく情ない、人のいいお兄さん。」
「ここまで読んだ時点では、このクロ−ディオは世間の汚さをあまり知らない上流階級の坊っちゃんのように見える。会話から見て、ひとりよがりな部分がありありと見られる。個人的感情では、好きとも嫌いとも思わないが、こう言った人間は、たいてい『私は特別な人間だ』等と考えやすく思い込みが激しかったりするのがふつうである。たしかに、この事件はクロ−ディオばかりに非があるのではないが、一度も使われたことのない法律であっても、決められていることならば、多少は己の非を認めるべきであろうが、このクロ−ディオは、ただの不幸だとしか思っていない。
(註2)このようなところからもクロ−ディオのひとりよがりなところが見られる。これ以降どう変わっていくのかわからないが・・」(以上東海短大)
なお、この他の登場人物についても次のようなものがあった。
「ル−シオについて・肉屋の息子・クロ−ディオとは子供の頃からの友だち。悪友・クロ−ディオより背が低く、それほど筋肉質でもない・おしゃべり・口ぶえをふきながら歩いてそう・いつも楽しいことを探している・妻(or彼女)はいない」
「公爵について・年齢は30才〜35才ぐらい・結婚はしていない・シブイおじさんタイプ・繊細そうな感じだが実はずぶとい・ひげをはやしている・めがねをかけている・服装もハデではなく反対に黒や白が多い・おちついた女性が好みである・苦笑をよくする・血液型は、A型」
「典獄について・外見 身長190cm以上、太め。髪は多い。こげ緑の服を着ている。清装をしている。性格 仕事以外ではやさしい。少し理屈ぽい。その他 ・子供が2人いる。・公爵を尊敬している。・この仕事は本当は嫌い。」
- 註1(本文へ)
- 朗読を前に出て一回すれば、しかるべき点数を与えると最初の時間に告げた。ただし、したくない人はしないでいいことにし、そのような人は通常のレポ−トとは別に、課題を与えたレポ−トを提出すれば、朗読と同じように点数を与えることとした。しかし、そのレポ−トを出さなくても、また朗読をしなくても、通常のレポ−トを提出し、最後の試験で充分な点数を取れば、最高の成績はあげられると保証した。(教育大の場合は、朗読を一つの授業課題として設定していたので、このような配慮はしていない。)あるいはこのように、朗読をしたくなければしないでも他の方法での点数の獲得が保証されていたことが、朗読する者に対する他の者の反感や嫉妬を抑える作用をしたかもしれない。また東海短大の場合には、非常に朗読の上手なグル−プがいて、聞いていて楽しめたこともある。「あのグル−プに全体を通して一度読んでほしかった」との感想が最後の試験でも多く出ていた。このような朗読の上手な学生がいると、授業がやりやすいが、あまりその人たちばかり使うと、これまた飽きられかねないので、大事に使う方がいい。「役のイメ−ジが固定するので、なるべく違う人に読んでほしい」との声もある。「上手でなくていいから、とにかく大きな声で、はっきり」と指示した上で、できるかぎり大勢に読んでもらう方がいいが、これまたあまり慣れていない人ばかりに読まれると、聞いている方が退屈してしまう。教師が適当に役を分担するのもよい。ただし、教師があまり感情移入して読むと学生がしらけるだろうし、かと言って時には悪のりするぐらいが気分転換になることもある。演劇とはまた違った、授業をする場合での配慮と工夫が必要である。
- 註2(本文へ)
- 時間がないのでやらなかったが、ここでたとえば、「長く有名無実になっていた法律がいきなり執行されても、それは有効か」などの問題について、「ヴェニスの商人」などと組み合わせて法律論の討論に発展させることもできるであろう。