−特色GPによるボランティアに関する講演会−

演 題

 大学における特別支援とボランティアの役割
 −障害のある学生の大学生活の充実をめざして−

 第1部 ボランティア発表会 【共に学び共に創る大学生活】

    発表1 「わたしの大学生活」から考える「支援」 
         五反田愛子(本学障害児教育教員養成課程学生)
    発表2 「ノート・テークから学んだこと」 
         岩崎智世(本学障害児教育教員養成課程学生)
    まとめ 太田富雄(福岡教育大学附属治療教育センター長)

 第2部 ボランティア講演会

  講演「大学における特別支援のあり方について(現状と課題)」
         木舩憲幸(福岡教育大学障害児教育講座)

 2月9日に行われたボランティア発表会・講演会は、本学の学生57名のほか聾学校の教員・PTA会長、養護学校教員など合計70名が参加した。
 第一部「ボランティア発表会」では、ノート・テークを通した経験を本学障害児教育教員養成課程2年の五反田愛子さんと岩崎智世さんが報告を行った。


 五反田さんは「私にとって、支援は単なる手助けではなく、学ぶ権利、知る権利を保障すること」だと語った。小学校から高校まで通常学級で学び大学入学時には支援は不要だと答えたが入学後、大学という場での「授業の壁」を感じノート・テークを希望し た。情報保障を体験することで「聞こえている人が聞いている情報の量がこんなにもちがうのか」という驚き。みんなといっしょに笑えることの喜び、興味を持ち学ぼうという気持ちも高まった。情報保障によって「自分の世界が広がるおもしろさに気づき、興味・やりたいことが増え、夢につながった」と締めくくった。
 岩崎さんは入学後、全くの素人からのスタートで自分の理解する力・まとめる力の不足を感じながら手探りで行っている。しかし、ノート・テークしやすい授業と難しい授業があり、パワーポイント・レジュメなどが用意されていると見通しを持ってノートをとることができる。ノート・テーカーの存在に配慮する教員もいるが任せきりで「流れがはっきりしない」「視覚的な情報が少ない」授業はノート・テークは難しい。「本人の必要な情報を選んでもらえるような情報提供」が大切だと感じている。ノート・テーカーと講義者との連携・協力の必要性を痛感しており、障害児教育関係だけでなく全ての教員に考えてほしいと提起した。
 第二部「ボランティア講演会」では障害児教育講座木舩憲幸教授は本学で勤務してきた32年間と戦後の障害者の権利保障の歩みを合わせながら、「広い視野から現在をみること」の重要性を提起した。サラマンカ宣言で提起された「万人のための教育」「インクルージョン」が現実的課題になっており、アリゾナ大学において障害学生支援はLDが15%を占め、もはや聴覚・視覚などの障害は改善が達成されていたという。現在、独立行政法人日本学生支援機構においても「障害学生修学支援ネットワーク事業」が始まっていることが紹介された。
 参加者から「当事者と支援者の両者から情報保障の重要性と課題が報告され有意義だった」「大学・高校での支援の課題を考えさせられた」「広い視野で、また歴史の流れの中で今を見ることができた」という感想が寄せられた。ボランティア活動に参加している学生が多かったが「『支援』についてあらためて考えさせられた」という声が多数寄せられた。聾・養護学校教員からは「高校での支援に関わっていきたい」「校内での情報保障もさらに改善したい」などの感想も述べられていた。今回の発表・講演から、小・中・高校での聴覚障害児童生徒への支援を充実させる課題のほか、大学においては障害学生への支援について、ボランティアの努力だけでなく教員の意識改革の必要性が明らかになり今後の授業改善に反映させていきたい。



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