U.本学のこれまでの取り組み

1.学生センターの取り組み

 現在まで、障害のある学生には、個別に対応してきた。たとえば脊椎損傷の学生に対しては、体育館の入り口をスロープにしたり、身障者用トイレを新設したりした(4(2)「身体障害のある学生」を参照)。今年度入学した視覚障害の学生に対しては、初めて全学的な取り組みがなされたので、その項(V―1)を参照されたい。学生の個人的な相談には、学生センターの年齢の近い職員が個人的に相談にのったこともあった。

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2.受験者への入試係の取り組み

 障害のある学生の入試には、その都度個別に対応している。入試係には障害の種類別に対応をマニュアル化したものはない。例としては、手話通訳、試験に先立つ聴力検査、別室受験、問題の点訳、付き添いを認めるなどである。

 今年度、聴覚障害のある学生が障害児教育教員養成課程の推薦入試を受験した。例としてその際の対応を以下に挙げる。

1)入試係から障害児教育講座宛に「聴覚障害のある学生が受験するので、対応について配慮いただきたい」という依頼文書が出される。

2)それをうけて、障害児教育講座・附属障害児治療教育センター合同会議が開かれ、手話のできる教官が支援をすることが決まる。

3)入試係には、対応可能である旨と支援担当教官名を連絡する。

4)支援担当教官は、事前に当該学生と面接して障害の程度を把握し、必要な対策を入学主幹に報告する。

5)4)の報告に基づき、入学主幹から推薦入試担当教官宛に、入試時の配慮依頼の文書が出される。

6)推薦入試担当教官は支援担当教官と連絡を取り、どのような対応策が必要か事前に協議する。

7)入試当日の支援担当教官の実際の支援は、以下のとおりであった。

@聴覚障害のある学生に対し、どのような手順で試験が行われるか、試験開始前に説明する。

Aグループディスカッションにおいて同一グループとなるメンバーに、聴覚障害のある学生が入ることを説明し、どのように話したらよいかを説明する。

B推薦入試担当教官に、試験会場の必要な機材のセッティング(机、椅子、ホワイトボードなどの間隔や角度、配置場所等)についてのアドバイスをする。

C実際の試験にあたっては、

a. 聴覚障害のある学生に対して、発言している学生の位置を身振りで示す。

b. 発言する学生の横へ移動して、聴覚障害のある学生に対面しながら、発言を手話通訳する。

c. 聴覚障害のある学生が(手話で)発言するときには、その横について、発言を音声で日本語に訳す。

D他のメンバーの発言が早すぎて手話通訳が追いつかない場合は、ゆっくり発言するように促す。

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3.保健管理センターの取り組み

 身体臓器障害があり修学上援助が必要であった事例への保健管理センターと体育科との連携

 「保健管理センターにおいて身体臓器障害をもつ学生に対し体育科と連携し対応したケース」

 福岡教育大学においては身体障害を持つ学生に対して種々の支援活動を行なっている。 保健管理センターは学生の心身の健康を維持・増進・支援するという立場から学生に接している。感覚器や運動器の身体障害のように、他者から身体障害の有無がわかりやすいものは、対応が実施に移しやすい。しかし身体障害と認定されていないような軽度の障害や内部臓器障害は外部からその障害の有無がわかりにくく、また当人もどの程度の生活上の制限や授業履修時の運動制限が必要かわからないことが多い。そのような学生に対し、保健管理センターが医学的な観点から障害の内容・程度を把握し、履修に困難性が予想される場合、当該科に対し適切な対応をしてもらうよう働きかける必要があると考えられる。

 入学健康診断基準の緩和に伴い保健体育の実技が困難な身体障害のある学生の入学、入学後の病気や事故のため保健体育の実技が困難になった学生の発生があった。さらに内部臓器障害で水泳やマラソンなどの激しい運動が困難な学生の入学があった。

 過去10年間に、当保健管理センターで対応した、明らかな身体障害者を除いた、内部臓器障害者や皮膚疾患をもつ学生について、別表に一覧表示した。

 対応ケース一覧
入学年度 性別 障 害 対  応
4 股関節障害・脱臼 指導教官と体育履修について対応を相談
4 椎間板ヘルニア 体育実技の調整
5 膝関節障害 特別体育
5 紫斑病性腎炎 総合病院にて加療中、対応を相談
6 慢性糸球体腎炎 総合病院にて加療中、特別体育
7 日光過敏症 特別体育
9 日光過敏症 特別体育
11 甲状腺機能亢進症 総合病院にて加療中、特別体育
12 アトピー性皮膚炎 水泳見学
12 IgA腎症 特別体育
13 紫斑病性腎炎 特別体育ではないが、校医紹介
                   

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4.これまでの障害学生への取り組み例

(1) 聴覚障害のある学生

1)Aさん [昭和51年入学/障害児教育]

 言語獲得前の失聴で最重度の聴覚障害を有する。ろう学校幼稚部に通ったが、小学校以降は通常の学校に通った。彼の記事が西日本新聞にも載っている。それによると、大学1年生の夏休みまでは、友人のノートを借りたが限界になり、その後聾課程の学生が手話通訳やノートテークでしのいできた、とのこと(資料1参照)。

 A氏が三年生の時、「A君の学習権の保障を実現させる会」が発足、@手話通訳、ノート筆記係の設置、A聴覚障害者が入学した場合、障害程度に応じた講義法などを研究する専門機関の設置、など3点を要求している。

 彼が直面した最大の問題は教育実習であった。毎日、ノートテークをしてもらったが、子どもとのコミュニケーションがとれず、わずか4日で挫折。教育実習の単位は未習得のまま特例措置で卒業した。このことがきっかけになり、教育職員免許法の一部が改正され、聾学校での実習に振り返ることが認められた。この改正以後、他大学も含め、重度聴覚障害学生の教育実習は聾学校で行うことがほとんどとなった。

 結局、A氏の場合、後手後手の対応しかとれず、最大の対応が特例措置で卒業させてしまうということだった。

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2)Bさん [平成2年入学/障害児教育]

 氏の場合は、学内の公衆電話を聴覚障害者用シルバーホンに取り替えたり、FMラジオを利用してFM補聴器の代用としたりしたようだ。学習に関しては、ノートテークを友人に頼っていた。教員採用試験合格が困難な時期にも関わらず、教員採用試験に合格し聾学校に赴任した。

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3)Cさん [平成9年入学/総合芸術(美術)]

 氏は専攻が実技系であり、専門科目は一般講義ほど問題はなかったようだ。しかし、他の講義では、FM補聴器を使用しても明瞭度が充分ではなかった。本人は手話を知らずに入学してきたため、手話通訳も利用できなかった。そのため、ノートテークが主な学習保障の手段であった。その後、本人も手話を覚えたが、手話通訳が派遣されることはなかった。

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(2) 身体障害のある学生

1)Dさん [昭和55年入学/小学校・体育]

 学部に入学した年、交通事故によって脊髄損傷に。脊髄損傷後、車椅子を利用。2年間の休学の後、復学した。復学後、車で通学していた。【対応】障害者用駐車場がこのころ全学的に整備されたのではないかとのことである。また、障害者用入構証もこのころ設けられたのではないかとのことである。下半身まひで車椅子を長時間利用のため、保健管理センターにて毎日、褥瘡への対応をしていた。

 学部学生のころから障害児教育科教官の主催する臨床活動に参加していた。

 本人が障害児教育へ転科を希望した。【対応】保健体育科から障害児教育科に相談がなされた。障害児教育からの回答は次の2点であった。@障害児教育では基礎免として普通免許状1種を取得の上、さらに養護学校等の免許状1種を取得しなければならないため転科はしない方がよい。A障害児教育を学ぶ意志があるならば、卒業後普通免許状取得後、1年課程である言語障害児教育教員養成課程へ進学する方がよい。そのため、保健体育科での対応について、障害児教育科からアドバイスがなされた。

 実習に備え附属小へ参観するが、その結果、本人から辞退の申し出があった。【対応】保健体育科主任より学生部長へ実習に関する内規改正依頼がなされた。当時「履習基準の特例措置取り扱い内規」の適用は、「主免又は基礎免教育実習に参加し履修出来なかった者に限る」とされていたが、これでは当該の学生に適用できないという理由であった。結果的には、当該の学生は養護学校において実習を行った。

 学部卒業後、障害児教育科の言語障害児教育教員養成課程1年間に入学した。

 障害児教育第一教棟の教室は2階にあったが、エレベータが設置されていなかった。【対応】2階の教室へは毎回友人数人に手伝ってもらって階段を上がっていた。そのため特に学科は対応策をとらなかった。

 本人から大学への要求はいろいろあったようだが、内容は現在では不明である。また、障害児教育科の学科会議では取り上げられなかったようである。学科からの大学に対する要求もなされたか否かは現在では不明である。

 当時の学内における設備面での対応は不明であるが、現有の障害者対応設備整備状況8)から判断すると、当時特に対応はとられなかったと考えられる。

 本学関係建築物における障害者対応設備の整備経過主に平成3年以降について
本表は、施設課により提供された情報施設課に保存された概算要求・営繕要求書類をもとに施設課が作成した文書および口頭でのインタビューに基づいて作成した。
棟 名 称 年 度 内 容 備 考
共通講義棟

 
昭和41

 
スロープ

 
改修に伴う
※これ以降、各階段ごとのスロープの設置はまったく実現されていない。
事務局
 
昭和54
 
入り口の段差解消のためのスロープ 改修に伴う
 
食堂 昭和54 スロープ 改修に伴う
障害児治療教育センター
 
平成3
 
(エレベータ)
(身障者用トイレ)
新築に伴う
 
図書館 平成3 エレベータ 車椅子の学生が入学
人文社会教棟 平成3 スロープ  
教育心理科 平成3 スロープ  
図書館 平成4 自動扉 車椅子の学生が入学
自然科学教棟 平成4 エレベータ 車椅子の学生が入学
障害者用屋外便所 平成5 身障者用トイレ  
障害児教育第一教棟 平成5 身障者用トイレ 車椅子の学生が入学
障害児教育第一教棟 平成6 エレベータ 車椅子の学生が入学
障害児教育第一教棟 平成8 自動扉  
美術書道科教棟 平成10 身障者用トイレ 全面改修に伴う
人文社会教棟 平成10〜11 身障者用トイレ 全面改修に伴う
音楽科教棟

 
平成11〜12

 
エレベータ
身障者用トイレ
スロープ
全面改修に伴う

 
保健管理センター
 
平成12
 
扉を両開きに
入り口の段差解消
入り口の増築に伴う
 
人文社会教棟
 
平成13
 
エレベータ
スロープ
学部からの営繕要求
もう一機要求があるが検討中
附属小倉中学校 平成14 身障者用トイレ 全面改修に伴う
障害児教育第一教棟 平成14 身障者用トイレ トイレの改修に伴う
 
※ 当該資料は過去の概算要求・営繕要求書類をもとにしているため、工事内容もしくは要求理由に障害者トイレ等の項目が名称として挙げられていない場合には、当該資料から漏れていることになる。
当該資料に漏れた障害者対応設備がある場合は下記まで連絡をお願いします。
   障害児教育講座 大平 壇 (TEL.1920)
※ 家政科教棟、保健体育科教棟、技術科教棟、技術センター、情報処理センター、教育実践総合センター等は障害者未対応である。
※ 平成5〜6年頃に家政科教棟の全面改修があったが、障害者用トイレ、スロープ等の設置がなされなかった(現在ではその理由は不明)。
※ 障害者用駐車場については資料が残っていないため、不明である。

※ 公共の建物を新築または全面改修を行う場合は、県(政令指定都市にあっては市)の土木事務所に届出を行う。その際に、事務所から建築基準法(罰則規定なし)に基づく指導があり、障害者用トイレなどの設置を求められる。

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2)Eさん [昭和61年入学/小学校・数学]

 学園祭での事故によって脊髄損傷に。休学の後、退学。

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3)Fさん [平成3年入学/障害児教育]

 学部受験時より車椅子を利用。障害に関する詳細は不明。

 自分で車を運転していた。学内移動も車を利用することがあった。【対応】当時から障害者対象の入構許可証発行制度があったとのことである。

 設備面に関し、大学に対して本人から特別な要求はなかった。【対応】@当人からの要求が特に無かったため、学科からも大学へ特別な要求をしなかった。当人は比較的早い段階から障害者として自立を遂げており高校でも寮生活をしていた、また、適宜友人や周囲の手を借りて段差を上るなどし、たいていのことはほぼ問題なかったようである。A指導教官は、本人が特に配慮を求めている様子もなく、他の学生と同様に扱われることを望んでいると感じたことから、特に対応しなかったとのことである。B表にあるように、当時図書館にエレベータが設置されたり、障害児教育第一教棟の1階西側に自動扉が設置されたりした。なお、当時は要求すれば補正予算等で潤沢に予算がつく状況であったとのことである。

 健康診断でのレントゲン撮影は、通常のやり方では難しいため、配慮してほしい旨の要望が本人からあった。【対応】保健管理センターで対応した。

 体育は車椅子利用のため、通常通りでは困難であった。【対応】保健管理センターと保健体育科で対応し、特別体育(p19、23参照)の受講が可能となった。

 教育実習に関しては、本人から配慮の希望があった。【対応】特例措置の内規を適用し、基礎免および本実習のいずれも同一養護学校で実施した。

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4)その他の学生

 さんより以前にも、ポリオ脊髄性の小児まひ後遺症の学生が少なからず存在した、とのことである。当時は車の時代ではなかったため、松葉杖を使用して通学していたとのことである。また、アテトーゼ型脳性まひの学生もいたとのことである。

 また、現在でも内部疾患心臓病、腎炎等の学生が少なからず存在する。入学後に当人から申し出るというかたちで明らかになる場合もある。

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5)身体障害のある学生への対応

a.身体障害に対する学内施設・設備の対応状況

 さんの入学をきっかけに、平成3年度から部分的にではあるがエレベータの設置が推進された参照。図書館や自然科学教棟にエレベータが設置された。このときにはなぜか車椅子を利用する学生がいるにもかかわらず障害児教育第一教棟には設置されなかった。障害児教育第一教棟にエレベータが設置されたのは当学生が卒業する年度であった。一方、エレベータと並行してスロープの設置も部分的に進められた。人文社会教棟や教育心理科に設置された。また、自動扉が図書館に設置された。障害児教育第一教棟に自動扉が設置されたのは当学生が卒業してからであった。障害者用屋外便所が人文社会教棟前に設置された。障害児教育第一教棟にも障害者用トイレが設置された。

 以上からわかるように、本学の施設・設備面の身体障害者対応は、基本的に平成3年以降から充実されたといえる。

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b.特別体育

 保健管理センターは、学会等で得た情報として、他大学では「特別体育」を実施しているといった情報を根気強く提供し、本学の特別体育の実施を促してきた。昭和53年に内部疾患のある学生に対する特別体育が本学で初めて実施されたとのことである(記録は入手できなかった)。

 特別体育が実施されているが、実施曜日に関しては4年生等の都合が優先されるため、どうしても受講できない(自分の専門の授業と重なってしまう等)ことがあり、保健管理センターへ相談が現在でもよくある。その場合、保健管理センターで受講できそうな種目の授業を選定し、授業担当者に情報を提供するという媒介的役割を果たす。この場合も、夏になると水泳(特に小学校の課程は必修)になるため、再び相談があることが多い。

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c.教育実習に際しての事前相談

 教育実習に際しては、保健管理センターから事前に学生を呼び出し、相談を行う。本人が構わなければ、実習先の養護教諭に事情を知らせることを勧める。また、主治医がいれば、主治医に相談することを勧める。

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d.教員採用試験に際しての対応

 色覚異常に関して、高柳泰世医師によって1986(昭和61)年に行われた、全国の国立大学、公立大学、私立大学、政府所管大学校総計484校の実態調査(国立大学の医・歯・薬・獣医・教育学部での色覚異常のある学生の入学制限がとくに目立った)を契機に、国立大学協会や文部省(当時)へ強力な働きかけが続けられ、1987(昭和62)年以降に急速な改革が進み、現在では防衛大学校、防衛医科大学校、水産大学校、海上保安大学校など政府所管大学校の一部を除いてほとんどの大学で制限が撤廃されている(表9)。

 色覚異常者に対する大学入学制限の緩和状況括弧は%)
高柳泰世著『つくられた障害「色盲」』朝日新聞社より
大学数 国立(94) 公立(39) 私立(333) 大学校(18) 484
1986
1987
1988
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
47(50.0)
23(24.5)
9( 9.6)
5( 5.3)
4( 4.3)
3( 3.2)
2( 2.1)
2( 2.1)
2( 2.1)
2( 2.1)
5(12.8)
2( 5.1)
1( 2.6)
2( 5.1)
1( 2.6)
0
0
0
0
0
21( 6.3)
14( 4.2)
11( 3.3)
10( 3.0)
8( 2.4)
6( 1.8)
4( 1.2)
4( 1.2)
2( 0.6)
2( 0.6)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
5(27.7)
78(16.1)
44( 9.1)
26( 5.4)
22( 4.5)
18( 3.7)
14( 2.9)
11( 2.3)
11( 2.3)
9( 1.9)
9( 1.9)
 

 最近では、小・中・高等学校で色覚検査は行われなくなってきている。文部科学省ではこのような現状を受け、学校保健法施行規則(昭和33年文部省令第18号)の一部を改正する省令案に関するパブリック・コメントの実施を行った(平成14年3月4日締め切り)。示された案には、児童、生徒等の健康診断関連として、「健康診断の必須項目のうち、色覚検査を削除する」とされている。これについては、平成15年度の健康診断から適用する予定となっている。

 しかしながら、教員採用試験において、精密検査を受けるよう指示を受ける学生がおり、当該学生はこの時点で自分が色覚異常であることを知り、保健管理センターに相談してくる。また、色覚異常であることが理由で教員採用試験を落とされたのではないか、と相談に来る学生もいる。保健管理センターでは相談を実施し、アドバイスを行っている。なお、学校教育法ならびに教育職員免許法ともに色覚異常を欠格とする条項はない。

 なお、障害者等に係る欠格事由の適正化を図るため、厚生労働省関係法律27本を一括して改正する「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律(「欠格条項見直し法」)」が平成13年7月16日から施行される。これに伴い、労働安全衛生法関係省令について所要の整備を行うこととし、併せて、労働安全衛生法に基づく雇入時健康診断において事業者に実施を義務付けている色覚検査について、これを廃止する(平成13年7月16日施行)とともに、労働安全衛生関係省令における「色」を活用した安全確保のための識別措置について所要の改正を行う旨、平成13年7月10日に厚生労働省から発表された(「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案の概要について」)。

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