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活躍する卒業生


 

 
 
九州大学 芸術工学研究院
コンテンツ・クリエーティブデザイン部門 助教


知足 美加子
中等教育教員養成課程 1988年卒業
青年海外協力隊(美術)コスタリカ国派遣 1990-92年
筑波大学大学院修士課程芸術研究科(彫刻分野) 1995年修了

現在国画会会員、福岡県美術協会会員として活躍する彫刻家
URL:http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~tomotari
 
 大学1年のとき、塑像で首を作る授業がありました。柴田先生の「前を作るときは、後ろを感じながら作れ」という一言が、それまで彫刻に関心がなかった私の心を引き付けました。その後、木彫で木にチェーンソーを入れたとき「これだ!」という根拠のない確信がわきました。それを核にしてその後の人生を歩むことになったわけで、あの感覚がいったいどこからやってきたものなのか未だに謎です。卒業制作で鉄の馬を作るために、北海道の牧場に長く居候したのも思い出です。
 青年海外協力隊時代の積立金で大学院に進学しました。帰国後、日本の時の流れとの齟齬(そご)を感じていましたが、木という実材に向き合うことで自分の存在が確かになっていきました。彫刻とは「存在の美」なんだということを心に染みて感じたのです。それから「いまここにいる」ことを他者と共有できたら、と作品を作り続けることになりました。
 

 



 
筑波大学大学院 人間総合科学研究科
芸術専攻(版画分野担当) 准教授
田島 直樹
中等教育教員養成課程 1992年卒業
筑波大学大学院修士課程芸術研究科(洋画分野)1997年修了
現在 日本版画協会会員として活躍する版画家

 福岡教育大学で過ごした4年間は現在の私にとって非常に輝かしい記憶の中にあります。美術に対して高い志もなく、将来の構想も何も持たないまま入学した私でしたが、個性的な教授陣による授業で次々に出される課題に取り組むうちに、創造することの素晴らしさに気づくことができました。当時、2年生までは油絵からデザイン・工芸まであらゆる分野の授業を取り、その中から3年次以降の専門分野を決定するというシステムでした。その中の授業の一つであった銅版画との出会いが、以降の私の進路を決定づけたといえます。ニードル1本で銅版に絵を描き、腐蝕を施し、プレス機で紙に刷り取る。このシンプルでありながら奥深い技法にすっかり魅了されてしましました。制作を重ねていく上で、発生する様々な諸問題について、先生や先輩方からアドバイスを頂いたりしながら、「オリジナリティとは?」「版画とは?」という疑問を常に持ちつつ制作に取り組みました。このように大学では、全く未知の世界に触れることができたのと同時に、様々な表現手法を用いて作品制作に情熱を傾けている先輩方や九州各地から集まった楽しい仲間たちに囲まれて、充実した四年間を送ることができました。卒業後は民間の企業に就職したのですが、「まだやりきっていない」という思いから、作品制作をコツコツと継続していました。
 現在、大学で版画を教える立場にありますが、「ものづくりの楽しさ」や「継続することの大切さ」を教えてくれた福岡教育大学での四年間の経験が現在の私の根底に礎としてあり、仕事を行う上で大変役に立っています。今後も初心を忘れずに銅版画制作を続けて行きたいと思います。
 

 
株式会社スタジオジブリ 作画部
島 幸子
生涯スポーツ芸術課程 2007年卒業
愛知県立芸術大学美術研究科日本画専攻 2009年修了

 福岡教育大学は単科大学ですが、生涯スポーツ芸術課程の専門性の高さに魅力を感じて受験しました。3年次から専門分野に分かれ日本画制作と研究にあけくれましたが、さらに制作を継続したいと思い、愛知県立芸術大学の大学院を受験しました。私の学年は初等や中等の教育課程に在籍しながらも、専門性を高めるために大学院を受験する友人も多く、これまで持っていた『教育大学』というイメージからするとずいぶんと幅のある勉強ができたと感じています。美術系の大学院を受験するということは、4年間美術を専門的にやってきた人と一緒になるので不安もありましたが、無事合格し、充実した制作をおこないました。
 修了間近になり、就職をどうしたものかと悩んでいましたが、自分の専門的な能力を生かす場を探していた時に、たまたまスタジオジブリのアニメーター募集の掲示を見て応募しました。私はアニメーターという職業がどのようなものかさえ全く知りませんでしたが、『紙に鉛筆で絵を描く』ということにひかれました。
 幸運にも、今この仕事をしていますが、何事も『考え過ぎるよりまず行動してみること』が、一番道が拓けると思います!
 

 
株式会社香蘭社 美術品事業部 商品開発部
野口 亜希子(旧姓:柏木)
中等教育教員養成課程 美術専攻 2004年卒業
佐賀県立有田窯業大学校 絵付技法研修 2005年卒業
 
 私は、将来の職業の選択肢として美術教師を考えていたため、福岡教育大学に入学しました。。
 二年次までは、教育課程を勉強しながら、絵画や彫刻、工芸など、内容の濃い様々な美術の分野を勉強することができました。三年次からは、花の絵を描くのが好きだったことから、日本画ルームを選択しました。また、それと同じ時期に、食器を作ることにも興味があったため、地元の陶芸教室にも通っていました。当初考えていた美術教師の職業ですが、4年次には食器に関する仕事に就きたいという思いが強くなってきました。そこで、食器制作や絵付けに携わる職業に就こうと思い、大学卒業後に有田窯業大学校の絵付技法研修に進学しました。
 大学校で絵付けを学びながら、就職活動をしようとした際、陶磁器メーカーの株式会社香蘭社のデザイナー募集を知りました。香蘭社の食器の花のデザインの美しさに惹かれ、就職先に選びました。。現在、日本画ルームでの制作の経験と絵付研修で得た知識をもって、陶磁器デザイナーとして働いています。
 皆さんには、時間がある学生時代に、興味を持ったことへどんどんチャレンジしてほしいと思います。
 

 
九州女子短期大学 初等教育科 非常勤講師
中村学園大学 短期大学部
           幼児保育学科 非常勤講師

冨永 剛
総合文化科学課程芸術コース(美術) 1995年卒業
大学院教育学研究科美術教育専攻 1997年修了
 
 大学入学当初、それまでとくに専門的な美術教育を受けた経験がなかった私にとって、美術教棟に漂う油絵具や鉄の溶接の匂い、木が削られる際に放つ香りはとても新鮮で、その感覚は記憶として今も強く残っています。六年間の在学期間中に「自分が表現したいことは何か?」と、いろんな素材に触れながら葛藤の日々を送ったことは、私の作品制作の原点です。
 卒業後は、美術作家として活動していますが、それは美術を通して自分や社会と向き合うことであると同時に、たくさんの人達と出会える機会を与えてくれています。また、大学の非常勤講師として、幼稚園・保育園の先生を目指す学生が学ぶ幼児教育学科に勤務しています。私がそうであったように学生生活の中で生涯にわたってやりたいことを見つけ、目標に向かっていく若者達と、ともに考え、微力ながら手助けができる仕事なので、責任とやりがいを感じています。
 

 
東京都中学校教諭
植野 容子(旧姓:重松)
生涯スポーツ芸術課程 2007年卒業
筑波大学大学院人間総合科学研究科
         芸術専攻博士前期課程(日本画) 2009年修了
 
 絵を描くことは幼いころkら本当に好きでした。そんな私に高校の時、美術の先生が福岡教育大学を進めてくださり、進学しました。
 大学で初めて日本画の魅力に触れ、岩絵具など日本画材で自分の表現をしたく勉強してきました。また、日本画だけでなく、授業には様々なカリキュラムが用意され、デザイン、立体、芸術論、教育学と幅広く学ぶことができ、一つ一つが自分の財産となっていきました。制作する面白さや難しさを大学で見つけもっと学びたい!もっといろいろな作品に出会いたい!と思い、筑波大学の大学院へ進みました。
 制作していくと同時に将来のことを考えると、折角だから自分の持っているものが活かせる職がいいなと思い、それは美術の先生かな…と自然に思うようになりました。生涯スポーツ芸術課程に在籍していましたが、しっかりと教員免許を取得しておきました。
 現在は東京都で教諭になり、学んできたことを活かし指導しています。子どもたちに教えている時、本当に大学でたくさんの経験を積ませてもらって良かったと感じます。この経験がなければ今教壇に立つことはなかったと思います。
 また仕事以外の時間では、日本画を制作し、自分の表現を追求しています。
 教育、制作とこれからも学ぶことばかりですが、その土台を作れたのがこの場所だったと心から思います。
 

 
神奈川県養護学校教諭
曽根嵜 美紗都
中等教育教員養成課程美術専攻 2009年卒業
 
 私は中学校の美術の教員を目指して福岡教育大学に入学しました。大学時代は金属工芸ルームに所属し、制作と教員採用試験の勉強に力を入れました。作品制作で培った忍耐力があったからこそ、多忙な採用試験と制作の両立ができたのだと思います。採用試験前には実技試験対策の授業が開講され、そこで取り組んだ内容が実際の試験で出題されたり、ある時にはへこたれそうになる私を先生方や先輩、仲間が励ましてくれたり、私の採用試験合格は大学でのたくさんの支えがあったから掴み取れたのだと改めて感じています。私が教員になるための礎を築かせてくれた福岡教育大学での日々に感謝の気持ちでいっぱいです。
 現在は、神奈川県の中学美術教員として採用され、配属先の養護学校の教員として、子どもたちと一緒に学び、走り回りながら、喜びや笑顔に溢れた毎日を送っています。養護学校では、子どもたちの実態に合わせて様々な道具や素材を使い、授業が行われます。大学時代、特定の専門分野に偏ることなく、様々な美術・工芸の授業を受けられたことが今の生活にとても役立っています。
 

 
横浜市中学校教諭
牛島 晋司
総合文化科学芸術コース(美術) 2000年卒業
青年海外協力隊(美術)エルサルバドル国派遣 2000-2002年
大学院教育学研究科美術教育専攻 2006年修了
現在 JICA青年海外協力隊の職種別応募相談員(教育文化部門・美術)を兼任している。
 
 中学校の現場で悪戦苦闘しながら毎日を過ごしています。生徒たちには幅広い知識と教養を身につけさせることに加え、「日本や世界の芸術・美術・文化の素晴らしさに気付かせたい」「ものづくりの面白さを体験させたい」との想いで授業を実践しています。
 大学では教育について学びつつ、素材と向き合い作品を制作していく貴重な4年間でした。そこでは自ら課題意識を持って、前に進まなくてはなりませんでした。専門分野を持った先生方のそれぞれの視点から指導があったこと、素晴らしい先輩・後輩たちに出会えたことは私にとって財産です。自分なりの考え方を持ち、自分なりの生き方をする原点となりました。
 知足先生の講義を受講して感銘を受けた1年生の夏、プロのデザインの世界を体験した日産の企業実習、現場の教師や子ども達から色々と教わった教育実習、混沌としたなかでの卒業制作などたくさんの思い出があります。
 協力隊帰国後に受け取った積立金を使って進学した大学院。2年という短期間でやり残したこともありますが、作品制作、教育学、西語学(スペインごがく)など自分なりに深めていきました。スペインへの旅や地元の作家との展覧会をする機会にも恵まれました。
 6年間過ごした自然豊かな大学。立体構成ルームで磨いた技術、積んだ経験と得た知識は今でもかけがえのない武器となっています。
 
 

 
  三菱地所アルティアム 展覧会ディレクター
鈴田 ふくみ
生涯スポーツ芸術課程 2005年卒業
大学院教育学研究科美術教育専攻 2007年修了
 

 福岡・天神にある「三菱地所アルティアム」という現代アートを中心としたギャラリーで、展覧会を企画・管理・運営するディレクターとして働いています。アルティアムでは、いわゆる現代アートや写真の展示に限らず、デザイン、ファッション、建築、インテリア、映画、メディア、音楽、舞台、文学など、既成の評価やジャンルにとらわれることなく様々な芸術を取りあげて紹介しています。
 大学では絵画を専攻していましたが、専攻以外でも興味のある授業に出たり、遠方でも面白そうな展覧会にはなるべく見に行くように心がけていました。美術棟には、ずらりと全国で開催されている展覧会のポスターが貼られており、東京や海外の美術館を訪れる同級生や先輩も多かったように思います。今振り返ってみても、様々なアートや表現を学び、切磋琢磨する友人や先生方に囲まれ過ごすことのできた大学と院での日々はとても貴重なものだと実感します。
 大学院修了後は広告代理店に入社しましたが、もっと直接的にアートやデザインを通じて社会や人と関わっていきたいという想いがあり、転職。幸運にも現在の仕事をやらせていただいています。責任とやりがいのある仕事ですが、大学時代に学んだことを生かしながら、一人でも多くの方に心地よい刺激と魅力のある展示をご紹介できるように努めていきたいと思います。

   

 
グラフィック/WBEデザイナー
津曲 亜矢子
生涯スポーツ芸術課程 2005年卒業
URL
:http://garimatsu.com/
 私は現在、東京でWEBデザイン、コーディング、簡単なFLASH制作などの仕事をしています。クライアントの要望を聞き、構成・デザインをして実装し、公開し、更新をするというのが主な作業の流れです。この仕事ではクライアントの意見と納期、自分との戦いで、辛い事やイライラする事がたくさんあります。それでも、デザイン段階で期待していただけたり、サイト公開後に良い反応があったりすると、頑張って良かったなと思って続けています。
 大学卒業後は東京で仕事をしたいという気持ちがありましたので、3年後期からポートフォリオを持って何度か上京し、就職活動をしました。4年の5月頃に内定をもらった会社に入社したのですが、その後、自分のやりたい仕事を求めて2つの会社を経て現在の会社にいます。私は自分で納得がいかない事にぶつかると、すぐに行動するようにしています。それがいい結果になるか悪い結果になるかは、自分が決めた事なので後悔しません。若いうちならいくらでも軌道修正できる…と思うので。
 この業界ではどんどん新しいことを覚えなければならないので、不安と新鮮さが半々の毎日ですが、自分の軸をしっかり持って仕事をしていこうと思っています。会社の仕事以外にも、自分自身が楽しくなりそうな仕事を見つけて請け負っています。そうすることでデザイナーとしてのモチベーションを保つようにしています。
 東京ではたくさんの出会いがあり、素晴らしいクリエイターの方々を身近に感じる機会が増えました。同時に、この時代、この仕事に携われることに、誇りと責任感を持ち始めています。
   

 
東京都小学校教諭(図工専科)
松本 朋美(旧姓:武田)
初等教育教員養成課程 2003年卒業

 将来はデザイナーか小学校の教員になりたいと思っていた私にとって、福岡教育大学は自分の可能性を広げ将来の選択肢を増やすことができる場でした。
 教育実習を通して子ども達と触れ合うことの素晴らしさを実感した私は、小学校の教員を目指すことを決意しました。
 東京都で小学校全科として採用されましたが、大学で勉強した美術に関する知識や経験などがら、区と学校側の意向で図工専科として働くことになりました。
 
 東京都ではほとんどの学校に図工専科がいますが、大抵は各校一人です。私は2〜6年生の子どもたちを教えています。授業だけではなく、学校の職員の一員として公務分掌もあり、意外と事務仕事もたくさんあります。学校行事では数年に一度構内展覧会がおこなわれ、その中心となって展覧会をつくりあげていく仕事もあります。保護者や地域の人だけでなく、他校の図工専科の先生方もたくさん観に来ます。
 図工の題材は、学習指導要領に基づきながら、児童の実態に合わせてつくっていきます。日ごろから美術館に行っても、旅行に行っても、デパートに行っても、授業の「ネタ」が落ちていないか眼を光らせています。時には大学時代のノートや作品を引っ張り出して参考にすることもあります。また区や都の研修会などにも参加し、図工専科としてのスキルアップができるよう勉強しています。
 子どもの豊かな発想力・表現力は教師の想像を遥かに超えていきます。子ども本来の力を引き出し、つくる楽しさを味わわせたい。上手じゃなくったっていい。想いをいっぱい込めてほしい。そう願いながら楽しい時間を子どもたちとともに過ごしています。
 

    

 
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