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学長からの式辞

福岡教育大学統合移転50周年記念式典学長式辞

 本日は,ご多忙の中,かくも多くの方々に,福岡教育大学統合移転五十周年記念式典にご参列いただき,本学を代表しまして,心から感謝申し上げます。
 また,文部科学省高等教育局国立大学法人支援課長 氷見谷直紀様,出光興産株式会社常務取締役 齋藤勝美様,宗像市長 谷井博美様,福岡県教育委員会教育長 城戸秀明様をはじめとするご来賓の皆様には,ご臨席を賜り,厚く御礼申し上げます。

 本学の起源は明治6年に開設されました,小学校の教員を養成する「学科取調所」にあります。この学科取調所は,明治9年,「福岡師範学校」に改組されました。
 その後,昭和24年5月31日に公布された国立学校設置法に基づき,福岡県内の各地にあった三つの師範学校を包括して,新制大学「福岡学芸大学」として,発足いたしました。昭和41年4月1日には,国立大学設置法の一部改正により,大学の名前を「福岡教育大学」と改め,同年11月1日には,福岡,小倉,田川,久留米の4地区に分散していた大学キャンパスを,この宗像,赤間の地に統合移転いたしました。それから,半世紀の月日が流れ,本日ここに統合移転50周年記念式典を挙行する運びとなったわけであります。

 福岡教育大学となった本学は,同時に養護学校教員養成課程及び幼稚園教員養成課程を設置,翌昭和42年には特別教科教員養成課程(保健体育)を,昭和44年には肢体不自由児教育教員養成課程を,また,昭和51年には特殊教育特別専攻科(現在の特別支援教育特別専攻科)を設置するなどその後も次々に教員養成課程を充実していきました。

 一方,「附属教育工学センター」や「附属障害児治療教育センター」をはじめとした各種センターを設置するなど,名実ともに九州における教員養成拠点大学としての地位を確立するための努力を続けてまいりました。
 昭和58年には,大学院教育学研究科を設置,平成16年4月1日からは,国立大学の法人化により,「国立大学法人福岡教育大学」となりました。

 法人化後の平成21年には,大学院を改組し,従来からの修士課程に加えて,教職専門職学位課程大学院として「教職大学院」を新たに設置いたしました。
 また,平成24年6月に文部科学省において策定された「大学改革実行プラン」に端を発した大学改革について,本学でもミッションの再定義を行い,「九州の教員養成機能の拠点的役割を担う」ことを明確化いたしました。

 このように,この宗像,赤間の地に統合移転を完了して今年で50周年を迎えますが,統合移転時の記録をみると,様々な困難の中で,多くの方々の献身的なご尽力により本学の統合移転が実現したことをうかがうことができます。

 本学は,統合移転以来半世紀の間,福岡県を中心に九州地域を中心として,我が国の教育界を支える優秀な人材を輩出してきましたが,本学がこのように発展できたことは,統合移転に際し,積極的に推進され,また多大な経済的支援をいただきました,出光興産の創業者でいらっしゃいます,出光佐三様をはじめとしまして,地元宗像市はもとより,福岡県,福岡市,北九州市,並びに各地の教育委員会等のご支援,ご協力いただいたことによるものです。

 さらに,出光興産株式会社におかれましては,我が国の学校教育事業に対して援助を行い,その振興発展に寄与することを目的に「財団法人日米奨学会」を設立され,延べ1,200名を超える本学学生に対する奨学事業並びに本学教員200余名への研究助成事業を長きに亘って行っていただきました。

 これらのご支援は,本学の教育,研究を一層充実,発展させ,教育界に有為な人材を送り出す大きな原動力となりました。
 福岡教育大学を代表いたしまして,心から敬意を表するとともに,深く感謝申し上げます。

 さて,今年度から第三期の中期目標期間が始まりましたが,本学は,第3期中期目標期間において,義務教育諸学校に関する教員養成機能における広域の拠点的役割を目指すことを基本的な目標とし,実践型教員養成機能への質的転換を図り,我が国の学校教員の質の向上に貢献するための改革を推進してまいります。

 改革の主な取り組みとして,全国初の新指導体制である「教職教育院」を中核にした教育と学生指導により,今日的な教育課題に対応できる実践的指導力を有する教員を養成し,学部学士課程,大学院修士課程においては教員就職率90%,教職大学院では教員就職率100%の実現を目指します。

 このために,平成28年度から新しい入試,カリキュラムを実施していくとともに,正課外活動である,「英語習得院」による英語コミュニケーション能力の向上,及び「地域志向型学生ボランティア活動認定システム」による,学校や保護者,地域と協働して活動することができる資質・能力の向上を図ります。

 研究においては,本学の「教育総合研究所」を中核にして,各教育委員会や他大学,本学附属学校などと連携して,国及び地域の教育力向上に資する研究プロジェクトを推進するとともに,義務教育諸学校教員への高度かつ効率的な研修プログラムを開発・実施いたします。
 これらの取組について,今後とも国民及び地域社会からの一層の期待に応えるよう,全力を挙げて取り組んでいく所存であります。

 最後になりますが,「義務教育に関する,九州の教員養成拠点大学として,豊かな知を創造し,力のある教員を育てる」という本学の目標に向かって,これまでの実績と良き伝統を発展させながら,皆様とともに目指すことをお約束して,式辞といたします。

 

       平成28年10月29日
国立大学法人福岡教育大学長 櫻 井 孝 俊

 

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